人材育成企業向けWeb技術研修のメリットとは?研修に期待できる効果
2021/09/08 (2022/10/31更新)デジタル化の流れを受け、今日多くの企業がITを活用した業務改革や新規事業の開拓などに力を注いでいます。Webサイトを使ってプロモーションをしたり、ブランディングをしたりする必要性もあり、webサイト制作の内製化などを目指す企業も大変多くなっています。
それに伴い、Webサイト制作やプログラミング、ITリテラシー、Webマーケティングなど、社員のWeb・ITに関する知識やスキルの習得を目的とする研修(Web技術研修)に関心を寄せる企業も多くなっています。慢性的なIT人材の不足やそれに伴う人材の流動性もあり、企業内ではデジタル人材にかぎらずあらゆる職種の人がある程度のITリテラシーを身につけ、場合によってはIT技術を使いこなすことが求められるようになっているのです。
そこで今回は、企業向けWeb技術研修の内容やそれを行うことで期待できる効果についてご紹介します。
目次
企業向けWeb研修のプログラム例とその効果
一口にWeb技術の研修と言っても、「Webサイト制作」や「システム開発」、「Webマーケティング」などさまざまなプログラムがあります。社員それぞれの担当業務や適性、階層に応じた研修のプログラムを選定しましょう。
この章では、よく実施されている企業向けWeb研修のプログラムの具体例をご紹介します。Web・ITに関する法人研修を検討中の企業ご担当者様は、ぜひ参考になさってください。
Webサイト制作研修
Webサイト制作研修では、Webサイトを実際に制作するための手法やルール、プログラミングを学びます。例えば、Web制作に必要な「HTML」「CSS」「JavaScript」といった言語や、「Photoshop」「Illustrator」などのアプリケーションの操作方法を中心に学びます。
Webサイト制作研修は、新入社員から中堅クラスの社員まで幅広い層におすすめの研修です。 例えば、Webサイトの制作や更新に初めて携わる新入社員や、経験がまだ浅い方は、Web制作の基礎知識を学ぶところから始めると良いでしょう。また、マネジメント層を目指す中堅社員の場合、Web制作についてより発展的・実践的な研修を実施し、専門性の高いスキルを習得することも可能です。
また、経験や階層に関係なく「より深くWebサイト設計を理解したい」「競合に勝てるデザインを提案したい」という方は、UI/UX(User Interface/User Experience)の分野がお勧めです。UI/UX研修は、Web担当になった方や、Web制作案件を受注する立場の方、Webサイトからの成果をより高めたいという方に人気の分野であり、企業研修としてのニーズも高まっています。
プログラミング研修
プログラミング研修では、例えばJavaやPHP、Pythonなどのプログラミング言語を学びます。 特に、Javaは企業の業務系システムやWebサービス、アプリ(アプリケーション)開発や、IoT(Internet of Things)、AI(人工知能)といった分野でも活用され、今後もニーズが見込めるプログラミング言語です。PHPもJavaと同じくWebサービスやアプリに使用されているプログラミング言語です。Pythonは比較的新しいプログラミング言語で、近年AI(人工知能)やWeb開発分野を中心に注目されています。
プログラミング研修は、プログラマーに限らず、システムの設計や運用、メンテナンスに携わるエンジニアや、システム案件のプレゼンテーションを行う営業職の方にもおすすめです。
サーバー・インフラ系研修
サーバー・インフラ系研修は、社内のサーバーやネットワークの運用、構築に関するスキルなどを身につけるための研修です。「UNIX/Linux」、「ネットワーク」などについて学ぶほか、研修の受講成果として、「CCNA」、「CCNP」、「LinuC」などの資格取得を目指すプログラムもあります。
CCNAとCCNPはシスコ技術者認定の一種で、どちらもネットワークスキルを証明する資格です。CCNAは初心者向けで、経験の浅い若手エンジニアでもチャレンジしやすい資格です。一方、CCNPは3年以上の経験を有する中級レベルの方を対象としています。
また、LinuCは日本のLinux技術者のための資格制度で2018年にスタートしました。LinuCにはレベル1から3まであり、受験生各自のスキルや経験により選択します。
ITリテラシー研修
ITリテラシー研修は、ITのリテラシー(読み書き能力)すなわち「ITを理解し、使いこなす能力」の習得を目的とする研修です。
近年、ビジネスの現場ではAI(人工知能)やIoTの導入、セキュリティ対策などで業務のIT化が加速度的に進み、最新のIT技術に関する知識の習得や実務における活用が急務となりました。今や企業のあらゆる部門・階層の方がこのITリテラシーを必要としています。
研修対象者の階層(新入社員、中堅層、管理者層など)や業務内容により、必要なITリテラシーが異なります。役職や部署といったセグメント別に研修を実施することで、効率よくITリテラシーを浸透・向上させることができるでしょう。
マネジメント・マーケティング研修
マネジメント・マーケティング研修は、主に社内のWeb管理者や新規プロジェクトのマネジメントを担当する方向けの研修です。
例えば、プロジェクト管理にあたり必要な工数計算や品質・リスクの管理を身につける「プロジェクトマネジメント研修」、SEOやSNS運用、サイト解析などWebマーケティングに関する実践的なノウハウを習得する「Webマーケティング研修」などがあります。
Web技術研修に期待できる効果
これまで、web技術に関する研修の種類とそれぞれについて習得を期待できるスキル、その研修を受けるべき人々の特徴などを紹介してきました。
これらのweb研修を実施し、技術を内製化することで期待できる効果は、個々の社員の知識やスキルの習得にとどまりません。例えば、組織として以下のようなメリットにも期待できるようになります。
- 業務の効率化や生産性の向上
- 組織として新規事業への挑戦などの下地作り
- グループワークなどを通じた社員同士の関係強化
- 社員ごとに差異のあった技術や業務対応方法の統一
- 最新かつ正確なWeb・IT情報の獲得
- 研修講師による人材の客観的評価の獲得と人材評価での活用
Web技術研修、内製化を成功させるには
ここまでで、企業が社員向けに行うWeb研修プログラムの内容や、Web研修に期待できる効果についてご紹介しました。
企業向けのWeb研修を提供するスクールは数多くありますが、最近はIT・Web専門のスクールが行う企業向け研修プログラムが注目されています。研修内容・到達目標や期間、取り組み方など企業の要望に合わせて最適な研修が実施できることはもちろん、企業向け研修の実績が豊富で信頼できるスクールを選ぶと良いでしょう。
また現在は、DXリスキリング助成金や人材開発支援助成金など、web技術の内製化も含め企業のDXを支援する助成金もうまく活用していけば、予算面での心配も軽減できます。
Web技術研修を行った企業の事例
社内変革のためにWeb専門の研修機関に依頼
株式会社堀内カラー
研修とITコンサルティングの当面の成果目標としては、弊社のWebサイトを内製化し、リニューアル公開することにありました。Webサイトの制作を行うプロジェクトチームメンバーが、業務を行う上で必要なスキルを身に着けるべくインターネット・アカデミーに通って講座を受講しました。
社員のスキルアップと同時並行で、ITコンサルティングとして経営陣を交えたWeb戦略の会議を行って頂き、どんなWebサイトを作っていくのか、そしてその実現に向けた課題解決を1つずつ進めていきました。
今回、内製化に踏み切って良かったと感じているのは、自分たちが定めたWeb戦略に対し、能動的に行動を起こしながら、出てきた課題に対してすべて自社の中で解決をしていく体制が出来た点にあると感じています。
インタビューをみる定期異動の多さ、第二新卒の増加などの課題を研修で解決
株式会社JR東日本ネットステーション
社内では、異動等で社員の出入りが多く情報の引継ぎ等で問題を抱えている部署があったり、最近Web制作未経験で社会人経験も浅い若手社員を多く採用するようになり教育をする必要性を感じている部署があったりなど、様々な部署でweb制作の教育へのニーズが高まっておりインターネットアカデミーで研修をお願いすることにしました。
カリキュラムが幅広く充実しているだけでなく、弊社の要望に合わせたカリキュラムにも柔軟に対応できるという点が大きな魅力で、授業もWebの知識が浅い社員でも分かりやすく説明してもらえました。研修をすることで当初の目的だった、「スキルのボトムをそろえる」ということが達成できたのだろうと実感しています。
インタビューをみるインターネット・アカデミーは、Web技術の開発と標準化を行う団体W3Cのメンバー企業であり、その他多くの団体から各種認定を受けています。また、システム開発案件も扱うWeb制作会社が母体のため、Webの技術開発やシステム開発の知見を活かして、これまでに様々な業界の企業に対し、課題やニーズに即した研修プログラムをカスタマイズもしながら提供してまいりました。
社員のWeb・ITスキル向上に課題を感じている企業のご担当者様は、お電話もしくはお問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者
インターネット・アカデミー ITビジネスサプリ編集部
インターネット・アカデミーは、IT研修・ITトレーニングなど法人向け研修サービスの提供と、就職・転職などの社会人向け通学制スクールの運営を行っている教育機関です。グループ企業を含めると、「制作」「人材サービス」「教育」の3つの事業のノウハウをもとに、ITビジネスを行う現場担当者の皆様にとって役立つ情報を発信しています。
監修者
インターネット・アカデミー 有村 克己
「カシオ計算機」「小学館」などの大手企業研修をはじめ、神奈川工科大学やエコーネットフォーラムでの講演など、産学連携活動にも従事。エコーネットコンソーシアム「ECHONET 2.0技術セミナー検討WG」委員。
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