マーケティングDXを成功させるための教育(デジタルマーケティング編)
2022/09/27海外企業との競争が激しくなる中で、DX推進を強化する企業が増えてきています。不動産業界では、三菱地所が全社員にデータ分析教育を行うという取り組みが報道されました。(2022年9月26日 日経新聞)
今回は、DX推進で取り組まれている分野のひとつである「デジタルマーケティング」について解説します。
目次
社員のデジタルマーケティングへの理解を高める
冒頭の三菱地所のケースでは、新入社員から社長を含む役員まで約1万名を対象としてデジタルマーケティングやデータ分析の教育プログラムを行うようです。この事例のように、Webや広報などの業務に関わらない社員がデジタルマーケティングを学ぶことで、企業の競争力が高くなります。
デジタルマーケティングで苦戦する要因のひとつに「社内でデジタルマーケティングが懐疑的にみられている」というケースがあります。その結果、施策の成果に理解が得られず予算や社内のリソースを削られてしまうなど、負のスパイラルに陥ってしまいます。
経営判断に携わる役員・管理職、営業部門の社員がデジタルマーケティングについて理解を深めることで、成果の把握や適切な投資ができるようになります。
DX推進のために身につけたい知識
デジタルマーケティングの領域ではさまざまな知識が求められます。デジタルマーケティングの担当者はもちろん、管理職や営業職など、多くの社員が次の内容について把握している組織はDXが推進しやすいでしょう。
SEO
SEO(検索エンジン最適化)は、自社のWebサイトを検索エンジンで見つかりやすくするために欠かせない知識です。デジタルマーケティング担当者がSEOに精通することで、自社のWebサイトへの集客力が高まります。
SEOに関連する施策には、成果がでるまで時間がかかる中長期の取り組みも含まれます。S多くの社員がSEOについて理解を深めることで、中長期の施策についての評価が適切に行えるようになります。
Web広告
検索連動型広告やディスプレイ広告などのWebの特徴や、効果検証の方法を学ぶことで、自社にあった適切な広告運用ができるようになります。広告代理店に運用を任せる場合でも、デジタルマーケティング担当者が知識を身につけると、レポートにレポートに対して適切な判断ができるようになり、最小限の費用で成果を得られるようになります。
SNSマーケティング
SNSマーケティング(ソーシャルメディアマーケティング)では、SNSを活用してユーザーとのコミュニケーションを行い、ファンを増やしていきます。自社内でSNSマーケティングについて理解がある社員が増えることで、自社SNSアカウントの組織的な運用や、炎上リスクへの対処が行いやすくなります。
アクセス解析・データ分析
Webサイトのアクセス数を解析することでマーケティング施策の効果検証が行えるようになります。Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールの操作だけではなく、その結果からPDCAのサイクルを回せるようになることが大切です。
データ分析のスキルを身につけると、自社で収集したさまざまなデータから精度の高い仮説や検証が導き出せるようになります。
効果的なデジタルマーケティングの教育
インターネット上から書籍に至るまで、デジタルマーケティングについては多くの情報源があります。しかし、多くの社員の知識の底上げをするのであれば、研修などの教育プログラムを組むと良いでしょう。同じ教育プログラムを通じて学習することで、社内での共通言語もできやすくなります。
また、デジタルマーケティングにおいては、企業ごとに注力すべきポイントは異なります。企業の規模や、競合他社との立ち位置、マーケティングに割ける予算によって、SEOに注力したほうが良いケースもあれば、Web広告に注力したほうが良いケースもあります。
一般的なマーケティング知識だけでなく、同業種でのマーケティング事例を学んだり、自社にとって重要度の高い領域に注力して学ぶことで、成果が生まれやすくなります。
インターネット・アカデミーでは、お客様の状況や要望に合わせたデジタルマーケティングの研修を提供しています。自社DX推進のためにデジタルマーケティングの研修を検討している方は、お気軽にご相談ください。
デジタルマーケティング研修の事例
チーム全員の知識の平準化が可能になり、業務がスムーズに
今までなんとなく行ってきたWebマーケティング業務が、研修を経て体系化することができました。 私たちの部署はプロパーの社員もいれば、中途入社の職員もいます。個々のIT・Web知識レベルもバラバラの中で、ナレッジを体系化することができたのは大きな躍進でした。社内のコミュニケーションも以前より活発になりました。Webマーケティングの成果は中長期的な視野で成果が出るものと考えていますが、今回の研修を経て、知識の平準化ができたことで次のステップを考えられるようになりました。
インタビューをみるデジタル分析力強化により観光DXを促進
今、全ての業務にデジタルが関わってきています。鉄道業界のみならず、各社がDXの重要性を認識し、デジタル技術を活用した様々な取組みを進めています。そのような中で、当社でも一人ひとりがDXを意識し、関連する知識やスキルを高めていかなくてはなりません。もちろん、実務を通して学んでいけることも多くありますが、プラスアルファの知識は研修や自己研鑽で高め続けていく必要があると考えています。会社として学びの機会を提供していくとともに、個人でも学ぶムードを作り出し、両輪でデジタルに強い人材を育てていくことが重要だと考えています。
インタビューをみるこの記事の執筆者
インターネット・アカデミー ITビジネスサプリ編集部
インターネット・アカデミーは、IT研修・ITトレーニングなど法人向け研修サービスの提供と、就職・転職などの社会人向け通学制スクールの運営を行っている教育機関です。グループ企業を含めると、「制作」「人材サービス」「教育」の3つの事業のノウハウをもとに、ITビジネスを行う現場担当者の皆様にとって役立つ情報を発信しています。
監修者
インターネット・アカデミー 有村 克己
「カシオ計算機」「小学館」などの大手企業研修をはじめ、神奈川工科大学やエコーネットフォーラムでの講演など、産学連携活動にも従事。エコーネットコンソーシアム「ECHONET 2.0技術セミナー検討WG」委員。
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