人材育成人材開発支援助成金の変更点を解説(2024年版)

2024/04/22
人材開発支援助成金の変更点を解説(2024年版)

デジタル人材育成に取り組む企業は、費用負担を軽減する際に厚生労働省の「人材開発支援助成金」を活用できます。この「人材開発支援助成金」が2024年4月より、支給対象が広がるなど、より使いやすくなりました。今回は、デジタル人材育成に関わる助成金コースの変更点を紹介します。

なお、人材開発支援助成金のコースについては「DX人材育成でどの助成金がおすすめ?チャート図で解説」の記事で解説しています。

目次

助成金の支給対象の拡張

2024年4月の変更では、助成金支給の拡充が行われました。まずは、どのような拡充が行われたのかを解説します。

人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練)の拡充

「人材開発支援助成金」には、DX人材を育成するためのコースや、新人研修などさまざまなテーマで利用できるコースなど、目的に応じたコースが用意されています。

今回、人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練)の内容が拡充されました。従来は、以下の要件を満たしている場合に使うことができました。

  • OFF-JTにより実施される訓練であること
  • 実訓練時間数が10時間以上
  • 経済産業省が認定する「Reスキル講座」など、高度デジタル訓練(ITSSレベル3、4以上)に該当する訓練

    ※DX認定を受けている企業の場合は、これに該当しない訓練も対象になります。詳しくはDX認定で使いやすくなる「人材開発支援助成金」の記事で解説しています。

今回の拡充で、以下の要件が追加されました。

  • 「DX推進スキル標準」においてレベル3及び4となるもので「DX推進スキル標準(DSS-P)と認定試験・資格とのマップ」に掲載されている資格の取得を目標とする訓練

「DX推進スキル標準」は、DX人材の役割ごとに求められるスキル指標のことで、IPAの「デジタルスキル標準」で定義されています。

また、「DX推進スキル標準(DSS-P)と認定試験・資格とのマップ」はNPO法人スキル標準ユーザー協会が公開している資格試験のマップとなっています。なお、レベル3の資格には「応用情報技術者試験」や「LPIC-3」「ORACLE MASTER Gold」などが含まれています。

認定試験・資格の受験料も助成対象となる

先述した「DX推進スキル標準(DSS-P)と認定試験・資格とのマップ」で定義されている認定資格の一部は、受験料も助成金の対象となります。社員数が多くなるほど受験料の負担も大きくなりますが、この制度拡充でカバーされています。

なお、対象となる試験は以下とされています。

コース 対象試験
人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練) レベル3・4に含まれる認定試験
事業展開等リスキリング支援コース レベル2・3・4に含まれる認定試験

なお、助成金の対象となるのは、訓練終了後6か月以内に受験した場合で、申請時に提出する訓練計画届1つにたいして1回までとなります。

申請書類の簡素化

新人研修から技術研修までさまざまなテーマの研修で活用できる「人材育成支援コース」では、申請書類の簡素化が行われています。申請時に提出する書類の一部が統合・廃止されており、申請の負担が軽減されています。

  • 「対象労働者(有期契約労働者等)に関する確認書(様式第17号)」が廃止され、別の書類の記載項目に統合された
  • 定期的なキャリアコンサルティングの実施について確認するための書類の提出が不要となった

全コース共通の変更点

OFF-JTとOJTを組み合わせて実施する場合に提出が求められていた「OJT実施状況報告書」と「OJT訓練日誌」の書類が統合されるなど、申請書が簡素化される変更がある一方で、以下のケースでは追加の書類や変更届などの提出が求められます。

  • OFF-JT を在宅・サテライトオフィス等においてeラーニングやリモート研修より実施する場合、テレワークを労働協約、就業規則等に規定していることがわかる書類の提出が求められるようになりました。
  • eラーニング・通信制の訓練で実施場所を変更する場合、当初予定していた訓練日か変更後の訓練日の早いほうの前日までに変更届の提出が求められるようになりました。

自社にあった助成金について知りたい

今回は、主に「人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練)」と「人材育成支援コース」の変更点について触れてきましが、その他にも「事業展開等リスキリング支援コース」などのコースもあります。自社で計画しているデジタル人材育成ではどのコースが適しているのかといった相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

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