人材育成申請が間に合わない?助成金を使ったIT研修の注意点
2023/06/06
目次
リスキリングに使える人材開発支援助成金
日本の社会的な課題としてIT人材の不足があげられており、多くの企業がリスキリングに取り組むことで社員のスキルアップを図っています。
とはいえ、IT人材を育成するためには研修などにも多くの費用がかかります。そうした企業にとって心強いのが、厚生労働省の人材開発支援助成金の制度です。人材開発支援助成金は、企業が従業員のスキルアップやキャリア形成のために実施する研修費用の一部を補助する制度で、DX推進を目的とした研修であれば、最大で75%の経費助成に加えて、研修時間に応じた賃金助成も受け取ることができます。
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース創設!インターネット・アカデミーにも、助成金を活用してIT研修を受けたいというご相談を数多くいただきます。インターネット・アカデミーで扱っているカリキュラムのほとんどは、これらの助成金を利用することができますが、ご相談いただくタイミングが遅くなってしまったことで、助成金利用ができないケースもあります。
助成金申請のタイミングは「研修開始の1か月前」
人材開発支援助成金を利用するためには、事前に申請手続きが必要です。具体的には、訓練開始日の1ヶ月前までに、各種申請類を労働局へ提出する必要がありますので、「来月から助成金を使った研修を検討している」という状況だと、まず申請が間に合いません。
助成金を活用するには、まず、社内で「職業能力開発推進者」を選任し、「事業内職業能力開発計画」を作る必要があります。「事業内職業能力開発計画」とは、自社の人材育成の基本的な方針などを記載する計画ですので、この計画を作るのに一定の時間が必要です。
また、申請書類には「訓練実施計画書」と呼ばれるものが含まれており、これは研修計画や実施内容についての詳細な情報を提供するものです。つまり、研修スケジュールなどは1か月前までに固めておかなければなりません。
実際には、社内で研修の発注先について稟議を通すなどの時間も必要になるケースがほとんどですので、研修1か月前にお声がけをいただいても、申請書の提出が間に合わなくなってしまいます。
3か月前には準備をスタートする
研修を実施するためには、研修内容や講師の手配、参加者の選定など、さまざまな準備が必要です。インターネット・アカデミーでは、お客様のご要望に合わせてカリキュラムの調整も承っていますが、何度か打ち合わせを重ねる中で研修内容が固まっていくケースもあります。
こうした準備には時間がかかることがありますので、実施の3か月前には動き出しておくことが望ましいでしょう。

助成金制度についての理解は、助成金を活用するための基礎となります。制度の詳細や申請手続きについて事前に把握し、必要な書類や期限についてしっかりと把握しておきましょう。
人材開発支援助成金の申請手続きについてなお、IT研修のカリキュラムはもちろんですが、社内で稟議を通すうえでの助成金の支給額シミュレーションなどのサポートも行っていますので、助成金を活用した人材育成を検討している方は、お気軽にご相談ください。
この記事の執筆者

インターネット・アカデミー ITビジネスサプリ編集部
インターネット・アカデミーは、IT研修・ITトレーニングなど法人向け研修サービスの提供と、就職・転職などの社会人向け通学制スクールの運営を行っている教育機関です。グループ企業を含めると、「制作」「人材サービス」「教育」の3つの事業のノウハウをもとに、ITビジネスを行う現場担当者の皆様にとって役立つ情報を発信しています。
監修者

インターネット・アカデミー 有村 克己
「カシオ計算機」「小学館」などの大手企業研修をはじめ、神奈川工科大学やエコーネットフォーラムでの講演など、産学連携活動にも従事。エコーネットコンソーシアム「ECHONET 2.0技術セミナー検討WG」委員。
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