人材育成IoTで効率化・イノベーションを加速させるには?

2021/09/19 (2022/11/27更新)
IoT研修で効率化・イノベーションを加速させるには?

IoT(モノのインターネット)は、ビックデータ・AI(人工知能)と並んで効率化やイノベーション創出が期待されるIT分野のひとつです。製造業や物流、医療・健康から農業など様々な業界でIoTの導入が進んでいます。

しかし、日本におけるビジネスへの活用や導入は、世界的に見ると遅れをとっており、IoT人材の不足や、IoTの理解が浸透していないという課題もあります。今回は、ビジネスにおけるIoTの役割についてご紹介します。

目次

IoTの仕組みとは?

IoTの仕組みとは?

IoT(Internet of Things)とは、日本語では一般的に「モノのインターネット」と呼ばれ「身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながる」仕組みを指します。 あらゆるモノが相互にインターネットで接続されると、それぞれを遠隔で操作・制御したりデータを集めたりすることが出来ます。

また、IoTで言われる「モノ」とは、製造業で使われる工作機械やロボットをはじめ、テレビやエアコンといった家電、医療機器など、モノであれば何でも当てはまるのです。

IoTではまず、モノに組み込まれたセンサーが、周辺の状況、例えば音声や画像、温度、湿度といった様々なデータを取得します。それらを、インターネットを介して蓄積し、データの分析・処理を行います。そして、分析結果に応じてモノが制御または作動を行うのですが、分析の過程ではAI(人工知能)が使われる場合もあります。

市場規模は右肩上がり

IDC Japan 株式会社の調査(2022年)によると、国内IoT市場の市場規模は、2021年の支出額5兆8,948億円に対して2026年には9兆1,181億円になると予想されています。

また、産業分野別では、スマートホーム(オートメーション)、スマートホーム(家電)などの分野がけん引することで個人消費者のIoT支出額規模も主要な産業分野となると見込まれています。

デジタル化の波におけるIoTの役割

IoTはデータ収集によって「現状の見える化」の役割を担います。集めたデータは系統的に整理して、ビックデータとして有用な形で蓄積されます。その後、AI(人工知能)を用いてデータの分析・処理を行い学習させるという、一連の流れの基礎となる箇所を担います。

IoTを適切に活用するには、上記の「見える化」を「新しい価値として何を見出すためにやるか」という、やりたいことを明確にするところがポイントです。

IoTが現場にもたらすメリット・効果

IoTというと、製造業の工場インフラから収集したデータを活用し、効率化や省力化を行う先進的な工場「スマートファクトリー」が有名です。他にも、電力網などの都市インフラからデータを収集し、省力化・防災につなげる「スマートシティ」があります。

身近なところでは、小売店の需要予測や、予防医療などを行う「IoT医療」、家庭内のエネルギー消費を最適にした「スマートハウス」といった、幅広い分野でIoTの実用化が進んでいます。以上の例から分かるように、IoTがもたらすメリットには主に省力化と、そしてイノベーションという2つの側面があります。

運用の省力化・効率化

IoTのメリットの一つは省力化です。都市の電力網やガス、水道といった重要インフラをリアルタイムで「見える化」させたり、工場の製造機械の使用状況などを、IoT技術によって正確に把握したりすることで、無駄なプロセスを分析して効率よく運用します。 また、消費者の身の回りIoTの活用事例としては、人の移動を感知してエアコンの風量を制御するなど、最適な環境を提供することで省力化にもつながります。

データ活用の拡大とイノベーション

データ活用の拡大とイノベーション

IoTが社会のあらゆる場面で使われるようになると、蓄積されるデータの量が増大します。そのため、企業にとって様々なデータを収集し所持するハードルは低くなりました。活用できる情報の選択肢が増えた分、データ活用によるイノベーションが、企業の生き残りのための戦略として行われているのです。

新たな価値の創造が期待される分野としては、企業の業務効率化だけでなく、サービス・プロダクトの開発、マーケティング分野でのイノベーション、社会課題に対応するためのイノベーション等と、多岐にわたります。

IoTの期待と人材不足

IoT活用が広まり、人材不足が浮き彫りになっています。経済産業省の調査によると、IoT、ビックデータ、人工知能を含む先端人材が2020年には約4.8万人不足すると推計されています。さらに、同調査では現在市場の伸び率が、年率平均で約5.0%と予測しているのに対し、人材不足が解消されれば、先端IT分野での潜在市場成長率が8.0%まで伸びるとされています。
潜在的なビジネスチャンスを掴んでいくためには、先端IT人材の育成や、スキルの習得を急がなければなりません。

IoT人材として求められるスキル

IoTの導入には、高いハードウェア・ソフトウェアを含めたIT関連スキルだけでなく、データ分析スキル、対象業務に対する理解などの知識など幅広い知見を組み合わせなければなりません。そのため、IoTに関わる分野横断的なスキルや経験は、実務の中で学んでいくケースが多く、育成に時間がかかります。これがIoT人材不足の一因となっています。
ただし、上記のスキルをすべて持たなければならない訳ではありません。

IPA「IoT分野の 人材育成動向と課題」によれば、IoT導入には以下のようなスキルを持った人材が必要だとまとめています。

  • 技術とビジネスをつなぐ力
  • 技術を俯瞰し全体を設計する力
  • 創造性
  • 専門性

また、上記以外にも、IoT分野ではコミュニケーション能力やマネジメント能力が多く求められると述べられています。これはIoTに関係する部門の範囲が広いため、開発の際に関係者とのITスキルの差を埋めながら協同する必要があるためです。

IoT人材を育成する

現状、IoTの導入を行う企業はITベンダーに全て委託するケースが多くあります。しかし、IoTの開発には、導入企業のサービスや製品に関する深い理解が必要です。委託するにしても、自社内でIoT人材を確保し、開発パートナーとの連携を強化することが自社に合ったIoTサービス開発につながります。

不足するIoT人材を育成するには、IoT研修の実施をおすすめします。様々なテクノロジーが関わるIoT開発には、プログラミングだけでなく総合的なリテラシーが求められるからです。IoT研修では、体系的に基礎から実践まで学べるので、全体像の把握にはうってつけと言えます。以下より、IoT研修で習得したいおすすめの内容を一部ご紹介します。

IoTを支える基本的な技術を学ぶ

基礎的なIoT知識としてはインターネット回線などネットワークの知識が必須です。他にも、デバイスを操作するためのWebアプリケーション知識、データ解析などもありますが、基礎としてはまずネットワークの知識を身につけることが大切です。

さらに、最新の活用例を抑えておくのも良いでしょう。最新情報をキャッチアップしておくことは、サービスや製品企画をする際のヒントにもなります。

ネットワーク系のスキルを学ぶIT研修

IoTサービスの企画や実装を学ぶ

あらゆるモノを直接インターネットに接続できる技術だからこそ、IoTサービスの開発に正解はありません。柔軟に、自社サービス・製品にあった企画を提案できるスキルまで、研修で習得しておきたいものです。IoT研修では、基礎知識を踏まえて、企画の作成を実践することが出来ます。また、企画したサービス・製品の実装までもカバーすることが可能です。

なお、インターネット・アカデミーでは、ニーズが急速に高まっているスマートホーム・スマート家電などのIoT技術で使用されている「ECHONET Lite」を使ったIoTアプリ開発を学ぶことができます。また、「ECHONET Lite」の開発・普及を行っているエコーネットコンソーシアムの認定教育機関として、「ECHONET IoT MASTER 教育プログラム」の開発・提供を行っています。

セキュリティ対策を学ぶ

IoT活用が広がる一方で、セキュリティが大きな課題として認識されています。IoTデバイスは、管理者が不在のままインターネットにつながり続けるという特性上、情報漏洩やサイバー攻撃に対する脆弱性があります。IoTデバイスを完全に管理することが難しいために、セキュリティ上脆弱なIoTデバイスを狙って行われることが多く、企業が導入したIoTデバイスに対する攻撃例も確認されています。

被害の予防のためには、IoT導入や開発に際して、安全性の高いプログラミングで脆弱性を解消したり、ソフトウェアを自動更新したり、利用者に対する適切な管理を呼びかけるなど、万全の対策を行う必要があります。セキュリティに不安がある場合は、開発者だけでなく、全社員の情報リテラシー向上を図るのが有効な方法です。

セキュリティ系のスキルを学ぶIT研修

ビジネスに直結するIoTスキルを短時間で習得できるIoT研修を行っています。実習内容は、IoTの基礎から実践までご要望に沿ってカスタマイズが可能です。 また、母体である制作会社が培ってきた、セキュリティ対策ノウハウを習得できる研修など、豊富に講座をご用意しているので、IoT研修をお探しの方は、インターネット・アカデミーまでお気軽にご相談ください。

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