IT技術・戦略ChatGPTで変化するビジネスと必要な情報リテラシー
2023/04/18
ChatGPTとは、人工知能を活用した自然言語処理の技術を用いたチャットボットであり、ビジネスにおいて様々な活用ポイントが存在します。例えば、メールの文面の作成、会議の議事録など各種ドキュメント作成支援や、チャットボットによるFAQの自動応答などでの活用も期待されています。
ChatGPTを活用することで、業務の効率化や迅速な対応を実現することができますが、一方で利用するユーザーにも一定のリテラシーが求められます。今回の記事では、ChatGPTのメリットやデメリット、利用する社員が身につけるべきリテラシーについて触れていきます。
目次
ChatGPTのビジネス活用例
ChatGPTは、ビジネスの様々な業務において活用することができます。ここでは、代表的な業務におけるChatGPTの活用例を紹介します。
報告書や提案書の作成
ChatGPTを利用することで、文章作成の時間短縮や精度向上を実現することができます。例えば、報告書や提案書の作成にChatGPTを活用することで、文章の流れや表現を的確に修正することができます。また、膨大な量の文章を一度に書く場合でも、ChatGPTを利用することで迅速に文書を完成させることができます。
メールの文面の作成
ChatGPTを活用して、メールの文面を作成することができます。例えば、営業やカスタマーサポートでのお問い合わせに対してのメール文面や、お問い合わせに対する回答の文面などをChatGPTが作成することで、これまで返信内容を考えたり文面を練っていた時間を短縮することができます。
会議の議事録作成
会議の議事録の作成もChatGPTが得意とする分野のひとつです。例えば、会議の内容を録音したデータをもとにして、議事録を生成することもできます。これにより、議事録の作成時間を大幅に短縮することができます。
顧客対応やFAQの自動応答
近年では、顧客からのお問い合わせへの対応にチャットボットが活用されています。このチャットボットにChatGPTを利用することで、より自然なFAQの応答を実現することができます。これにより、オペレーターの負荷軽減や24時間対応も可能になります。
ChatGPTのデメリットとリスク
業務効率化が期待できるのは大きな利点ですが、その一方で、次のようなデメリットやリスクもあります。
誤った回答が出力されることがある
ChatGPTは、大量のデータを学習して生成されるため、時に誤解を招く回答を生成する可能性があります。特に、曖昧な質問や文脈に依存する質問に対して、正確な回答を生成することが難しい場合があるため、生成された回答を鵜呑みにせず、確認や修正を行う必要があります。
ファクトチェックが重要
ChatGPTが生成する情報は、インターネット上の膨大な情報から学習されており、間違った情報や偽情報を含む可能性があります。そのため、ChatGPTが生成する情報の正確性を確認するためには、情報の検証を十分に行う必要があります。自分の知識の及ばない分野においては特に注意が必要です。
プライバシーとセキュリティの懸念
ChatGPTを活用する際には、顧客情報や企業の内部情報などのセキュリティが重要な懸念事項となります。ChatGPTに入力したデータに企業の機密情報が含まれる場合、機密情報がAIの学習データに用いられ、第三者が行った質問への回答に含まれてしまうなどのリスクもあります。社員が不用意に機密情報を入力してしまうことに十分な注意を払う必要があります。
人間らしさの欠如
ChatGPTは機械学習に基づいたモデルであるため、人間のような感情や直感を持っていません。そのため、クレーム対応や顧客との関係構築の場面においては、ChatGPTが逆効果になることも考えられます。必要に応じてスタッフが対応するなど柔軟な運用を行うと良いでしょう。
学習範囲外の内容に弱い
ChatGPTは学習データに基づいているため、学習していない分野や特定の専門知識に関しては、十分な回答ができない場合があります。特定の業界や専門分野に特化した情報が必要な場合には、専門家による監修を行うなどすると良いでしょう。
ChatGPTをビジネス利用する前に行いたい社員教育
ChatGPTは、業務効率化や生産性向上のために、さまざまな業務で活用されることができます。ChatGPTの使い方や活用方法を理解し、適切に利用するためには、社員に対して適切な教育を行う必要があります。
例えば、ChatGPTの基本的な操作方法やFAQの作成方法、自動応答の設定方法などを学習することで、社員はChatGPTを効果的に活用することができます。また、社員のITスキルや情報リテラシーを向上させることで、社員はデータの活用や情報の取捨選択のスキルを身につけることができます。
また、先ほど触れたように、ChatGPTは便利な反面、誤った情報が含まれたり機密情報の取り扱いに注意しなければならないなどのリスクがあり、情報リテラシーを高めることで、こうしたリスクを低減することができます。
ChatGPTは今後、さらなる発展が期待されています。企業にとっても、社員がChatGPTを正しく活用できるスキルを身につけているか否かで、競争力が大きく変わってくる可能性があります。
インターネット・アカデミーでは、非エンジニア職がChatGPTの活用方法を学ぶための研修カリキュラムがあります。社員の情報リテラシーを高め、ChatGPTの業務活用を検討している方はお気軽にご相談ください。
ChatGPT活用研修
非エンジニアのためのchatGPT業務活用術を学ぶ
ChatGPT活用研修では、対話式の言語モデルを採用した最新のAIシステムであるChatGPTを業務活用するための知識を学習します。非IT職の方が自分の業務でChatGPTを活用するための知識を身につけます。
「ChatGPT活用研修」の詳細をみるこの記事の執筆者

インターネット・アカデミー ITビジネスサプリ編集部
インターネット・アカデミーは、IT研修・ITトレーニングなど法人向け研修サービスの提供と、就職・転職などの社会人向け通学制スクールの運営を行っている教育機関です。グループ企業を含めると、「制作」「人材サービス」「教育」の3つの事業のノウハウをもとに、ITビジネスを行う現場担当者の皆様にとって役立つ情報を発信しています。
監修者

インターネット・アカデミー 有村 克己
「カシオ計算機」「小学館」などの大手企業研修をはじめ、神奈川工科大学やエコーネットフォーラムでの講演など、産学連携活動にも従事。エコーネットコンソーシアム「ECHONET 2.0技術セミナー検討WG」委員。
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