人材育成基本情報技術者試験合格のメリットとその道のりとは?

2022/11/27
基本情報技術者試験合格のメリットとその道のりとは?

近年急速にすすむ、IT化の流れをうけて社内でもITエンジニアとして活躍できる人材を育成したい、という企業も少なくないでしょう。

本記事では、社内でのITエンジニア育成に際して、学習の動機付けとしても注目されている基本情報技術者試験について、その概要を整理していこうと思います。

目次

基本情報技術者試験とは?

本章では、基本情報技術者試験の資格取得を目指す前に、改めて基本情報技術者試験とはどういう資格なのかを簡単に確認しましょう。

基本情報技術者試験とは、国家試験「情報処理技術者試験」の区分の一つで、主にプログラマー・システムエンジニアなどのIT職に従事する人、あるいはこれからITエンジニアとしてのキャリアスタートを考えている人達を対象とした試験です。

IT業界の登竜門的な試験として昔から世間の認知度はとても高く、毎年5万人~10万人の受験者数を誇ります。また今日では、企業がIT人材育成のためにこの試験を利用するというケースもよく見られます。

本試験に合格した人には、企業経営や社会システムが直面する課題に対して、情報技術を用いた基本戦略の立案や具体的にシステムを構築して提供する能力を期待できるようになります。

基本情報技術者試験合格のメリット

ここでは、具体的に本資格を取得することで期待されるメリットについてご紹介します。社員の資格取得を達成することで、個人のレベルにとどまらず企業としても様々なメリットを期待できることがわかります。

幅広い分野のIT知識の取得

試験勉強を通じて、ITに関する幅広い知識はもちろん、経営やマネジメントに関するスキルを身に付けることも可能です。また本試験では、アルゴリズムやプログラミングの問題が出題されるため、社員の論理的思考力を高めることができます。

また、本試験は変化の激しいIT業界のトレンドに常に対応した試験になっているので、その時代に必要なIT知識を幅広く習得させることが可能です。

基本情報技術者試験の概要

ここでは具体的に基本情報技術者試験について、開催期間や受験者数、合格率などの受験に必要な基本情報についてまとめていきます。

試験日・試験会場 令和4年までは年2回(上期、下期)の一定期間、CBT方式により試験を実施していましたが、令和5年からはITパスポートの試験と同様に、年間を通して随時受験できるように変更されるようです。
試験形式

試験形式についても令和5年から変更があり、小問形式への変更による午後問題のコンパクト化、出題数・解答数の変更などによって、試験時間が30~40%短縮され、利便性の高い試験になります。 午前の試験にかんしては、IPAの認定する講座を受講し、修了試験に合格する(修了認定の基準を満たす)ことによって、基本情報技術者試験の午前試験が免除される制度もあります。もし気になる方はIPAの提供するページをご確認ください。

変更前
- 午前 午後
試験時間 150分 150分
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式
出題数 80問(小問形式) 11問
解答数 80問(小問形式) 5問
変更後
- 午前 午後
試験時間 90分 100分
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式
出題数 60問(小問形式) 20問
解答数 60問 20問
試験手数料 7,500円(消費税込み)
受験者数・合格率 IPAの出している統計によると、コロナ禍に入り受験者数が5万人ほどに減っていますがそれまでは年間でおよそ10万人以上の受験者数を維持しており、合格率もおよそ20~30%となっていました。コロナ禍においては合格率が40%前後になっています。

基本情報技術者試験に求められる知識レベル

では、具体的にこの資格の取得を目指すには、どの程度のITに関する知識が求められるのでしょうか?本試験は午前科目と午後科目に分かれており、それぞれ出題範囲が設定されているのでそれぞれ確認していきましょう。具体的にエンジニアを目指すために必要な幅広い知識に加え、より実際への活用を意識した内容の理解を聞かれる場合が多いです。

午前科目(科目A)

科目Aの出題範囲は大きく以下の3つに分類されており、中にはビジネスや法務などにかかわる知識も必要とされる分野もあるため、非常に幅広い知識が求められています。

テクノロジ系

この分野は、基礎理論・コンピュータシステム・技術要素・開発技術の3つにさらに分けられています。

基礎理論では、二進数や確率などITにかかわる数学的なところからプログラミング言語やアルゴリズムについての基本的な理解を求められます。コンピュータシステムでは、プロセッサやメモリなどのコンピュータの構成要素からWebシステム・ソフトウェア・ハードウェアに至るまで、ITを取り巻く基本的なシステムやその構築についての知識がきかれます。技術要素では、画像処理・音声認識・データベース・ネットワーク・情報セキュリティなど、ITがかかわる様々な技術について概要からその応用・設計に至るまで幅広い知識が問われます。開発技術の部分では、具体的にシステムを構築するにあたっての基本的なフローやシステムのメンテナンスなどにおける理解が試されます。

マネジメント系

この分野では、実際にITを用いたシステムを開発運用していく上で重要になってくるプロジェクトやサービスのマネジメントスキルについての問題が出題されます。具体的には、プロジェクトを発進させるにあたってのチーム構成や、時間・コスト・リスクの見積り、サービスのパフォーマンス評価などについて幅広い知識が必要となります。

ストラテジ系

この分野は、システム戦略・経営戦略・企業と法務の3つにさらに分割されています。全体的に実際にITを用いた戦略についての理解が問われます。具体的には、現行の業務プロセスの評価から新たなシステム戦略の立案までについての知識をきかれたり(システム戦略)、基本的な経営戦略やマーケティング理論からITを用いた技術開発計画やビジネスシステムの考え方の理解が聞かれたり(経営戦略)、ITにかかわる法律などのルール・理論の知識が聞かれたり(企業と法務)します。

午後科目(科目B)

こちらでは、データ構造及びアルゴリズムに関すること・情報セキュリティに関することを中心に午前科目に比べてより深い理解を聞かれます。その他、プログラミング全般に関すること・プログラムの処理の基本要素に関すること ・プログラミングの諸分野への適用に関することなどについても、具体的な知識が必要とされます。

これまでは、個別プログラム言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)による出題もありましたが、普遍的・本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語をもちいた出題に統一されることになったようです。

基本情報技術者試験への対策

基本情報技術者試験への試験対策

今日、社内でのデジタル化推進の一環として、本記事でみてきた基本情報技術者試験のような資格の取得を新卒や社内全体の標準資格として導入しようとする企業は増えています。しかし、社内のみで資格獲得のために研修を企画・開催しようと思うと、貴重なデジタル人材のリソースを割くことになってしまい、また業務と並行する難しさから期待しているような効果が得られない場合もあります。

インターネット・アカデミーでは日本最初のIT専門スクールとして、基本情報技術者試験などの試験対策にも役立つ研修を様々用意しております。また各企業さまのご要望に応じて柔軟に研修の内容をカスタマイズして、目標に応じた最適な研修をお届けできます。

また近年ですと、企業のIT化を後押しするための助成金制度も多く整ってきているので、それらをうまく活用すれば、コストを抑えつつ効率よく社員の資格取得も目指すことができます。基本情報技術者試験受験やDXに関して少しでもお悩みの方は、無料相談もございますのでぜひお気軽にインターネットアカデミーまでお問い合わせください。

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