業務自動化によるDX推進セミナーレポート

2023/08/31
講演者:インターネット・アカデミー 金正煒
業務自動化によるDX推進

本記事は、2023/8/22にインターネット・アカデミーが開催した「業務自動化によるDX推進セミナー」の一部を紹介したものです。本セミナーでは、DX推進に欠かせないデジタルスキル標準について説明に加え、インターネット・アカデミーが提供しているPower Automate Desktop研修のデモンストレーションを実施いたしました。

デジタルスキル標準(DSS)とは?

「デジタルスキル標準」とは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が、日本の企業のDX推進のために重要なことを提示した指針のことです。Digital Skill Standardsの頭文字を取って、「DSS」と呼ばれることも多いです。

業務自動化によるDX推進

DSSでは企業が段階的にDX化を進められるように、「DXリテラシー標準」と「DX推進スキル標準」の2つを定義していますが、特に社内のDX推進の第一段階として重要となる、「DXリテラシー標準」について今回は解説していきます。

DXリテラシー標準とは

DXリテラシー標準は、すべてのビジネスパーソンが身に付けるべき能力・スキルの標準を示したもので、以下の4つが定義されています。

  • DXの背景(Why)
  • DXで活用されるデータ・技術(What)
  • データ・技術の利活用(How)
  • マインド・スタンス


デジタル技術が発達し、ITを専門とする職種の人たちに限らず、デジタルスキルはすべての人たちに必要な教養として認識されていく時代となっています。また、求められるデジタルスキルの水準は年々高まっており、こうした傾向は今後も続くと考えられます。

ツール等を利用してDX推進を目指す

上述した4つの定義のうち、実際にDX推進に関わってくるのは、3つ目の「データ・技術の利活用(How)」の部分になってきます。具体的には、

  • ビジネスにおけるデータ・デジタル技術の活用事例を知っている
  • データ・デジタル技術が様々な業務で利用できることを理解し、自身の業務への適用場面を想像できる
  • ツールの利用方法に関する知識を持ち、日々の業務において、状況に合わせて適切なツールを選択できる

ことを目指しています。3つ目に挙げられたツールとは、Power Automate DesktopやPower BIなどの業務効率化・自動化ツールです。これらのツールは、高度なITスキルがなくても利用することができ、DX推進を目指す多くの企業で導入・活用されています。

Power Automate Desktopとは

Power Automate Desktopとは

Power Automate Desktopとは、データ収集や加工などのパソコン操作を自動化するMicrosoft社のソフトです。このソフトの特徴として、

  • プログラミング経験がなくても作成できる(ノーコードツール)
  • Windows10以降が導入されているパソコンでは無償で使える
  • ExcelやWordなどのOfficeソフトにスムーズに連携できる

の3つが挙げられます。

Power Automate Desktopの使い方

Power Automate Desktopでは、例えば検索エンジンに指定した検索ワードを入力する、画面上の特定の部分をダブルクリックするなど、実行させたいパソコンの操作(アクション)を選択して組み合わせることで作業の流れ(フロー)を作成していきます。アクションやフローの設定にプログラミングの知識は必要なく、画面上に表示されたアクションの一覧から、実行したいアクションを選択して並べることで、フローを簡単に作成することができます。また、それ以外にも実際に行われる操作を記録して、そのアクションを自動化するレコーダー機能も存在します。

企業がPower Automate Desktopを導入する背景

Microsoft社のソフトで社内導入を進めやすいという事情もあり、業務効率化ツールとしてPower Automate Desktopの活用を検討される企業様は多いようです。実際にインターネット・アカデミーにPower Automate Desktop研修についてご相談をいただいた企業様の事例を紹介します。

Case1. 部署や個人の業務を効率化したい

Case1. 部署や個人の業務を効率化したい

こちらのケースでは、部署単位・個人単位の業務をPower Automate Desktopで効率化する取り組みをされていました。大規模な組織の場合、会社全体や部署をまたがっての業務効率化を進めるには社内調整などのハードルが高いですが、Power Automate Desktopは個人の権限でインストールできたこともあり、導入しやすかったことも背景にあるそうです。

実際に、業務効率化を進めるためには自部署のメンバーがPower Automate Desktopを扱える必要があります。そこで、部署のメンバーのスキルの底上げをするためにインターネット・アカデミーにPower Automate Desktop研修のご相談をいただました。

Case2. Power Automate Desktopの利用を全社的に展開したい

Case2. 社員の習熟度の底上げをしたい

もう1社の事例を紹介します。こちらの企業では、すでに一部の社員はPower Automate Desktopを使ってExcel業務の 効率化を実現していたので、その取り組みを全社的に広げていきたいという事例です。

数名の社員はPower Automate Desktopのノウハウを持っているものの、それ以外の社員はツールに触れたこともないという方も多く、全社的に広めるにしても教育機会が必要でした。

社内講師を設けるにしても講師役の社員の業務負担が大きくなるため、まずは研修で全社員の基礎知識を底上げして、導入がスムーズに進むようにしたいというご相談をいただきました。

DX・リスキリングに役立つ助成金制度

今回紹介したPower Automate Desktopをはじめ、様々な業務効率化・自動化ツールを活用していきたいが、研修費用が負担となるケースは多くあります。こうした悩みを抱える企業にオススメなのが、助成金制度の活用です。厚生労働省の「人材開発支援助成金」は、デジタルスキル標準を達成するためのIT研修に活用できるコースが多数あります。ここでは、インターネット・アカデミーのIT研修で活用できる3つの研修をご紹介いたします。

  1. 事業展開等リスキリング支援コース
  2. デジタル化による業務の効率化に取り組むための人材の育成に対しての訓練経費や賃金の助成が行われます。もっとも高い助成率の制度です。

  3. 人材育成支援コース
  4. 正規・非正規を問わず自社の社員に対して、職務に関連した知識や技能を習得させるための訓練を実施した場合に助成されます。

  5. 人への投資促進コース
  6. 企業における人材育成の一助として様々な助成メニューがあり、「デジタル人材の育成に活用できる訓練」も含まれます。

これらの助成金制度の大きな特徴は、助成率が高いことにあります。研修費用に対する助成率は最大75%となっており、また、研修を受講している時間に応じて支給される賃金助成も、1人1時間あたり960円となっており、他の助成金よりも高い金額が支給されます。

デジタルスキル標準に即したDX人材育成

インターネット・アカデミーでは、助成金申請業務をサポートする支援システムや、助成金申請についてのご相談も承っています。個別に助成金支給額シミュレーションもご提供していますので、助成金を活用したIT研修を検討しておりましたら、お気軽にご相談ください。

セミナー講師

金正煒
インターネット・アカデミー ITコンサルタント

500社以上の企業のIT教育をコンサルティングした実績をもつ。
エコーネットコンソーシアムフォーラムやLPI日本支部共催セミナーでの関連技術についての講演を担当。 Oracle Certified Java Programmer Silver SE 8、Python3エンジニア認定基礎試験、PHP技術者認定資格など、多数のIT資格を保持。

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