DX人材の育成に効果的なIT教育と「DXリスキリング助成金」

2022/09/04
講演者:インターネット・アカデミー 金正煒
DX人材の育成に効果的なIT教育と「DXリスキリング助成金」

本記事は、2022/7/19にインターネット・アカデミーが開催した「DX推進のためのIT教育&助成金活用セミナー」の一部を紹介したものです。この記事では、DX人材の育成に効果的なIT教育と、DXリスキリング助成金について紹介します。

DX人材を育成する3つのフェーズ

近年、世界的にビジネスでさまざまなテクノロジーが活用されるようになり、日本企業もビジネスのDX化に取り組まざるを得ない状態となっています。しかし、日本ではDX推進で苦戦している企業も多く、インターネット・アカデミーにもそうしたご相談が寄せられています。

そうした相談のなかでよく伺うのが、「DX化といっても、そもそも何をすればいいのかわからない」「社員のITリテラシーが不足していてデジタルツールの活用もままならない」という声です。

実は、DX推進は大きく3つのフェーズに分かれますが、自社が今いるフェーズで行うべき対策をせずに、DX推進のゴールだけ見てしまうと、どんな取り組みをすればよいのかイメージがわかず、DX推進のプロジェクトが頓挫してしまいます。

DX推進をするうえで、まずは自社が次のうちどこのフェーズにいるのかを把握することが大切です。

フェーズ1:デジタイゼーション (Digitization)

フェーズ1:デジタイゼーション

デジタイゼーションとは、デジタル技術の導入でアナログ情報をデジタル情報に変換することです。たとえば、伝票など紙で管理していたデータをExcelなどで管理するなどが当てはまります。アナログ情報をデジタル化することで、業務や顧客データの見える化を推進できるようになります。

フェーズ2:デジタライゼーション(Digitalization)

フェーズ2:デジタライゼーション

デジタライゼーションは、デジタル技術の導入で業務プロセスを効率化させることです。手入力していたデータを、システムで自動的に収集するなどが当てはまります。デジタライゼーションを行うことで情報を分析して課題の見える化を推進できるようになります。

フェーズ3:デジタル・トランスフォーメーション (DX)

フェーズ3:デジタル・トランスフォーメーション

DXは、デジタル技術の導入で業務プロセスを効率化させることです。単なる業務効率化にとどまらず、ITの活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革し、新しい付加価値を生み出すフェーズになります。

フェーズごとに効果的なIT教育

このように、DXを実現するにはいくつかの段階を踏んでいくことになります。社内の情報がアナログ情報になっているにも関わらず、MAツールのようなデジタルツールを導入しても、おそらくツールを活用することができずにコストだけが増えてしまいます。

IT教育においても、フェーズに適さない技術を学んでも、学んだ知識を業務に活用することができません。

企業ごとに内容は異なりますが、概ね次のようなテーマの研修を行うことをお勧めしています。

DX推進のフェーズに適したIT教育

フェーズ1:デジタイゼーション (Digitization)

このフェーズでは、紙からデジタルへ、ツールを用いた業務効率化、分析や業務の自動化などの取り組みを行うため、それを補助するような知識の習得が効果的です。

たとえば、アナログデータで業務を行っていたり、PC操作が苦手な社員の方が多い企業の場合であれば、ビジネスで用いられるIT用語や概念を学んでITリテラシーを底上げする研修や、Excelの基本操作などを学ぶ研修を行います。

また、少し難易度は上がりますが、Excelの操作の自動化するRPAの研修なども、データ入力業務を効率化できるためお勧めする場合もあります。

フェーズ2:デジタライゼーション(Digitalization)

このフェーズでは、業務で扱うデータはデジタルになっていますので、それらのデータを一元管理したり、データの収集・加工・分析を自動化するなどの取り組みを行います。

各部門で必要となる技術を習得する研修が効果を発揮するケースが多く、たとえば、マーケティング部門であればデジタルマーケティングやWeb制作技術などを学ぶイメージです。

また、情シス部門やITベンダーと連携してシステム開発するケースもあり、そうした場合は、システム開発に関連する技術を学んだり、ITベンダーのマネジメント手法を学ぶことで、コミュニケーションの円滑化や、認識齟齬から生じるトラブルを防ぐことができるようになります。

フェーズ3:デジタル・トランスフォーメーション (DX)

このフェーズでは、自社のビジネスモデルを変革していくフェーズにあたるため、DX戦略の立案に関する知識を身につける研修や、ITへの理解度が高い人材や、エンジニアを育成する研修が効果的です。

DXリスキリング助成金

こうしたIT教育を行う際に、コスト面でお悩みの企業様も多くあります。インターネット・アカデミーは、カリキュラムやスケジュールを自在にカスタマイズできるのが強みで、お客様の予算に合わせて柔軟に対応させていただくこともできるのですが、「うちは中小企業で予算が多くとれない」というご相談もよくいただきます。

中小企業の場合は、「DXリスキリング助成金」の制度を活用できるケースが多く、この助成金制度を活用して研修を受けていただくこともあります。

「DXリスキリング助成金」は、DX関連の技術の研修を受ける場合に支給される助成金になりますが、インターネット・アカデミーで扱っているカリキュラムのほとんどが対象となります。

助成金利用について、個別相談を承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

セミナー講師

金正煒
インターネット・アカデミー ITコンサルタント

500社以上の企業のIT教育をコンサルティングした実績をもつ。
エコーネットコンソーシアムフォーラムやLPI日本支部共催セミナーでの関連技術についての講演を担当。 Oracle Certified Java Programmer Silver SE 8、Python3エンジニア認定基礎試験、PHP技術者認定資格など、多数のIT資格を保持。

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