システム開発の現場で必要とされる人の3つの特徴

2022/10/02
講演者:ESK株式会社 萩谷祥太 中本博之
システム開発の現場で必要とされる人の3つの特徴

本記事は、2022/9/23にESK株式会社がインターネット・アカデミーの受講生向けに講演されたセミナー「とあるシステム開発現場の一日」の一部を紹介したものです。本セミナーは、システム開発人材をテーマに3回に分けて開催されました。

  1. IT業界への転職に失敗しないために押さえておくべきIT業界地図
  2. とあるシステム開発現場の一日
  3. システム開発の現場で必要とされる人の3つの特徴

どの職種でも共通する3つの要素

前回までのセミナーでは、システム開発におけるさまざまな職種の役割や、商流についてお話をしました。開発現場では、プロジェクトマネージャー(PM)やプログラマー(PG)など異なる役割の人が関わります。

今回は、どの職種においても必要とされる人に共通する3つの特徴を紹介します。

ちなみに、「プログラミングの技術力がある」「実践経験が豊富」なども大切な要素ではありますが、「現場で必要とされる人に共通する特徴」ではありません。たとえばプロジェクトのオーナー(前回のセミナーの例では社長)やプロジェクトマネージャー(IT担当者)が、高いプログラミングの技術力が求められるかというと疑問ですね。

システム開発における職種と商流

1.対自分力

目的に対して、自分に何が足りないか、何が必要かを考えて実行に移せる人。対自分力がある人は活躍しやすいです。

コンサルタントという職種のケースで一例をあげてみましょう。

コンサルタントはクライアントへプレゼンテーションをしたり、会議のファシリテーションをする役割があります。ITの現場では、ラフな服装でも問題ないケースも多くありますが、人前に立つ機会が多い仕事であれば、スーツなど締りのある服装であれば、説得力が生まれますので、外見に気を遣うということも対自分力と言えるでしょう。

また、IT業界はAI、AWS、DXなど、次々と新しい技術や用語が生まれてきます。お客様の前に出た際に「わかりません」とは言えませんので、事前に最新技術やワードについて本を何冊か読むなどして、事前準備をしてから臨む、という姿勢もここに当てはまります。

こうした取り組みをしていると、自分に自信が持てるようになります。すると、周りからの印象も「自信に満ち溢れている人」となり、成果が生まれやすくなります。

2.対他人力

対他人力は、周囲に対してのちょっとした気遣いなどができる力です。「自分のことをわかってくれている」と感じる相手は、身近に感じますし、一緒に仕事をしていきたいと思えますね。

相手のことをわかるためには、周りの人たちから相手についての情報をあつめて、相手を知ることが大切です。相手のことがわかると、困っているときにちょっと気が利いたことをしたり、言葉をかけたりできるようになります。

実際に仕事をしていると、プロジェクトチームのメンバーやクライアントなど、いろいろな人と触れ合います。自分のまわりの関係者のことを知って、ほんの少しでも気を利かせることができるようになると、スムーズに仕事が進みます。

IT業界では、この対他人力が苦手な人が多いと思います。自分の業務以外には関わらないようにしたり、他のチームが困っていても手を貸さない、知らないふりをする、などが多い印象です。

業務範囲の線引きがされている範囲外のことには手を出さないため、担当の範囲があいまいなグレーな領域の仕事をだれもやろうとしないということも起きやすいです。

仕事とはいえ、人と人の付き合いが大事です。テレワーク時代でコミュニケーションが取りにくくなっていますが、逆にそれがチャンスで、少しでも気が利いたことができると、一目置かれやすくなります。

3.対課題力

プロジェクトでは様々な問題が起きますが、トラブルが発生したときに自分から解決に向けて段取りを組むことができる人はどの現場でも求められます。

トラブルが起きると焦りが生まれますが、その時に落ち着いてゴールを設定し、そこから逆算して解決する段取りができる力が対課題力です。

たとえば、仕事を病欠してしまった場合、休んだ分、仕事が遅れます。このときに、対課題力が低い人は「休んだので締切りに間に合いません」という報告を、締切直前にしてきたりします。

対課題力が高い人は、作業の遅れを取り戻すために、周囲に協力を依頼したり、業務を工夫したりなどして対応できます。

また、さらにレベルの高い人は、問題自体が起きないような段取りができます。病欠のケースでは、病欠しないようにコンディションを整えたり、病欠してしまっても間に合うようにあらかじめ対策をしておくなどです。

「対自分力」「対他人力」「対課題力」

「対自分力」「対他人力」「対課題力」はどの職種においても共通するポータブルスキルです。これらのスキルは意識して身につけていくとよいでしょう。

セミナー講師

ESK株式会社
民間事業部 取締役部長 中本 博之様
コンサル事業部 取締役部長 萩谷 祥太様

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