未経験からのデータサイエンティストを目指す確実な方法

2023/5/18
執筆者:吉政創成株式会社 代表取締役 吉政忠志

※本記事は吉政創成株式会社「Python学習とキャリアアップ」より寄稿されたコラムとなります。

※本コラムは解説動画が公開されています。このコラムを読みながら動画を見られると理解が深まると思います。動画はこちらをご覧ください。

短期間で数学とプログラミングが得意になるきっかけをつかむ方法~Python編~

こんにちは。吉政創成の吉政でございます。

データサイエンティストの注目が高まり、未経験からデータサイエンティストを目指す方や、将来的にデータサイエンティストになることを目標に学習を始める方も増えてきました。先日はデータサイエンティストになるためのキャリアセミナーに登壇させていただきましたが、400名を超えるお申し込みをいただき、大変な賑わいでした。データサイエンティストのキャリアに興味がある方が多くなってきたということだと思います。

今回のコラムのタイトルである「未経験からのデータサイエンティストを目指す確実な方法」ですが、未経験から一足飛びで自他ともに認めるデータサイエンティストなる方法の解説ではありません。自称データサイエンティストであれば、肩書だけのデータサイエンティストになったということになりますが、やはりデータサイエンティストは相応の実力が身についた人でないと名乗れないレベルの高さと仕事の重要性があると考えています。データサイエンティストはそんなに簡単になれるものではありません。

未経験から始めるのであれば、「データアナリスト」を目指し、将来的にデータアナリストを目指すのがお勧めです

このように書くと、データアナリストが修行を積むとデータサイエンティストになるようなイメージをされる方もいると思いますが、そもそも学ぶ領域が違うので、そんなことはありません。私が言いたいのは、仕事で分析をすること自体が未経験であれば、まずは分析することから経験を積み、同時にデータサイエンティストの勉強を行い、データサイエンティストの仕事を得るチャンスをうかがうのが良いということです。

データアナリストとデータサイエンティストの違い

よく聞かれることでもありますが、データ分析はデータを規則に基づいて処理し、その中にある傾向や特徴を抽出し業務改善などの何らかの改善に役立てる分析を指します。一方でデータサイエンスは大規模なデータから統計学やアルゴリズム、情報科学、機械学習などを活用して何らかの知見を導き出すことを指します。つまりデータアナリストは業務改善などのビジネス系の分析を行う人と言っておおよそあっていると思います。データサイエンティストは市場や人流、物流、商流、自然データなど大規模なデータを活用し、何らかの試験を導き出す専門家という印象です。

ここで語弊を恐れずに、簡単にデータアナリストとデータサイエンティストの必要要件をデフォルメしてまとめます。(厳密に言えばもっと多岐にわたると思います)

データアナリストが必要とするノウハウと知見:
業務の土地勘、プログラミング言語や各種ツールを使って行う分析のノウハウ、数学(微分積分・線形代数・確率統計)など
データサイエンティストが必要とするノウハウと知見:
特定分野の知識・土地勘、プログラミング言語や各種ツールを使って行う解析のノウハウ、統計学やアルゴリズム、情報科学、機械学習など

両方とも奥が深く、極めるにはかなりの時間と労力が必要なのはわかると思います。ただ、比べてみると、データアナリストをまずはめざし、そこで経験を積みつつ、データサイエンティストを目指すのが確実なステップと思われるのではないでしょうか。その理由はデータアナリストのほうは仕事の絶対量が多いことと、社会人経験者であれば、業務よりのデータアナリストのほうが仕事のイメージをしやすいためです。

データアナリストへのステップ

未経験からのデータアナリストを目指す場合、以下の三系統を同時に行うのが良いと考えています。

  • 業務の土地勘を養うための業界、業務リサーチ
  • 数学(微分積分・線形代数・確率統計)の学習
  • プログラミング言語や各種ツールを使って行う分析手法の学習

データ分析をどう設計するのが良いのかなどは、正直に申し上げますと、業界や業務の知識がないと厳しいです。いきなり、業界や業務のトップレベルの知識を持つことは難しいと思うのですが、学習を終えて、いざ仕事をしようと思った時に、業界の感覚や業界の用語などの基本的なことを知らないと「そんなこともしらないの?」となりかねないです。自分が分析業務を行いたい、業界や業務をある程度決めておいて、業界ニュースや雑誌、業界解説の本を読んだり、イベントに参加して話を聞くことが重要です。

そして、数学(微分積分・線形代数・確率統計)もかなり重要です。数学の学び方については、以下のコラムで紹介していますので、是非ともご覧ください。

短期間で数学とプログラミングが得意になるきっかけをつかむ方法~Python編~

3つ目の「プログラミング言語や各種ツールを使って行う分析手法の学習」ですが、主要なものを使えるようになっておくとよいと思います。プログラミング言語であれば、データ分析で一番使われているPythonになると思いますし、ツールのほうはExcelと、偏見があると言われるかもしれませんがマイクロソフトのPower BIあたりを抑えておくと、良いと思います。Excalに関してはかなり本も出ていますし、学びやすく、企業が一番使っている集計ツールという側面もあるので、Excelに強くなっておくと仕事を得やすいと思います。Excelに時間をかけてられないという方は、やはり研修を受けるのがとっても効率的です。

このコラムを掲載いただいているインターネット・アカデミーではExcelのコースラインアップがそろっていますので、必要な部分のみを受講されるとよいと思います。

インターネット・アカデミーExcelコース

データアナリストとしてのプログラミング言語

データアリストとしての業務では膨大なデータを収集し、加工・処理を定期邸に行うことが多いです。これを人手で作業を行うと膨大な時間を要することになってしまうため、プログラムを組んで作業を自動化させます。データ分析で最も利用されているプログラミング言語はPythonです。その理由はPandas(パンダス)やNumpy(ナムパイ)などの評価が高く、普及しているライブラリーが多数存在しているからです。

また、学習しやすいのもPythonがデータ分析で普及している理由です。少し脱線しますが、Pythonを学び始める際に、知っておいてほしいお作法があります。それは「Pythonic(パイソニック)」と「PythonZen(パイソンゼン)」です。Pythonという言語の考え方とイディオムがまとめられているので、最初に軽くチェックしておくとよいと思います。

以下では、無料の試験がありますし、合格されると、認定証ももらえますので、興味がある方は、是非以下のページをご覧の上、受験いただけるとよいと思います。

PythonZen & PEP 8 検定試験

データ分析の学習方法

書籍を読んだり、動画を見て独学することも方法としてはあるかもしれません。その方法でしっかり理解できる方はその方法でよいと思います。ただ一般的に未経験の方であれば基本をしっかりと先生方学んだほうが良いと思います。特にPythonは学びやすいと言ってもお作法が存在しており、ただ、動くように書くのでは、Pythonの特徴である高い保守性が失われたり、引き継ぎがしにくいコードを書いてしまったり、場合によっては低品質なコードを書いてしまうこともあると思うのです。それ故に最初は基本を学んだほうが良いと考えます。

このコラムを掲載いただいているインターネット・アカデミーは好評のPython講座がありますので、興味がある方は以下をご覧ください。

インターネット・アカデミーPython講座

最後に、データアナリストもデータサイエンティストも自称肩書です

データアナリストもデータサイエンティストも現時点では自称肩書です。極端な話、勝手に名乗ることもできます。(ご自身の信用が落ちますが、、)未経験から始めるのであれば、最初は実績が少ないので、資格を取ることをお勧めします。私が仲間と運営しているPython 3 エンジニア認定データ分析試験は、開始2年9か月で1万人の受験を達成した経産省ガイドラインのITSS掲載認定試験です。開始2年9か月の1万人達成はかなりのハイペースで、皆さんがご存じの大手IT試験の3倍から5倍速いペースでの達成になっています。

教材も充実していますし、模擬問題も無料で公開されています。書籍プレゼントキャンペーンも実施しています。データアナリスト、データサイエンティストを目指される方は、受験をされることをお勧めします。

詳細はこちらのページをご覧ください。

※上位試験は2024年度実施目標で準備を進めています。データサイエンティストを目指される方は、そちらもご期待ください。

この記事の執筆者

吉政創成株式会社 代表取締役 吉政忠志

マーケティング歴25年。ノベル、SAP、ターボリナックス、インフォテリアであーけティング管理職を経験し、2010年に国内初のマーケティングアウトソーシング専門会社である吉政創成株式会社を創業。Linux、XML、PHP、Ruby on Rails、Python、ウェブセキュリティ、KUSANAGI、IPv6の検定試験を立ち上げる。過去にはIPAの専門委員や文部科学省のXML教育推進委員も歴任。

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