環境の負荷低減を実現するアルミリサイクル事業
ITリテラシー研修で目指すDX人材育成とは
豊通スメルティングテクノロジー株式会社管理室 外山雄三様
主にトヨタ自動車向けに、アルミニウム合金の製造・販売、非鉄金属屑の販売、海外グループ会社のアルミニウム合金の製造に関するコンサルティング業務などを行う。トヨタ系列会社に隣接する愛知、福岡、北海道に工場を持ち、不要になったアルミニウムをリサイクルすることで、環境への負荷とコストの低減を実現している。
研修データ
- 研修内容
- ・ITリテラシー研修
- 受講者の職種・属性
- 技術職の20~40代の既存社員5名
- 研修の目的
- ・DX化を進めるための土台となるITリテラシーを身につけたい
・社内向けのIT関連ヘルプデスクを育成したい
- 課題
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- ITに精通した社員が少なく、苦手意識をもつ者も多い
- ITが経営を左右するにもかかわらず、会社として土台が確立されていない
- 解決策
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- ITリテラシー研修を実施
- 効果
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- ITの基礎知識を習得できた
2005年に創業した豊通スメルティングテクノロジー株式会社。主にトヨタ自動車向けに、アルミニウム合金の製造・販売、非鉄金属屑の販売、アルミニウム合金の製造に関するコンサルティング業務などを行ってきた。長年の溶解技術の知見を持ち、不要になったアルミニウムをリサイクルすることで、環境への負荷とコストの低減にも取り組んでいる。今回は、研修をご依頼いただいた管理室の外山雄三様にお話を伺った。
研修実施の経緯
溶解技術+IT技術に精通した人材育成のためのITリテラシー研修
― まず、御社の事業内容について教えていただけますでしょうか。
私たちは長年にわたり培ってきたアルミニウムの溶解技術を持っており、アルミニウムスクラップと呼ばれる廃金属を溶かしてリサイクルし、主にトヨタグループ各社様に販売しています。企業理念として「Hot Aluminium Company 人と地球をホットな笑顔へ~リサイクルなモノづくりで人を幸せに~」を掲げているように、廃品や廃車、不要になったアルミサッシなどをリサイクルし、環境への負荷を低減しながら、アルミニウム合金を供給することが社としてのビジョンです。アルミの原材料であるボーキサイトからアルミを製造する場合と比較して、弊社が取り組むアルミスクラップからアルミをリサイクルする場合では、製造工程の消費エネルギー を10分の1以下に抑えられます。このように、環境に優しいアルミ製造を実現しています。
また、アルミニウムはインゴットと呼ばれる固体で販売されることが一般的ですが、弊社は個体ではなく液体のままお客様にお渡ししているところが特徴で、これによりお客様がアルミを溶解する手間が省けるため、CO2の削減や材料歩留の向上などの観点におけるメリットがあります。液体の状態を維持するには温度を700度以上に保つ必要があるので、弊社の工場はすべてお客様の近隣か隣接地にあります。こうしてお客様への安定したアルミ供給をさせていただいているという実績と信頼が私たちの強みです。
― 今回はどのような経緯で研修をご依頼いただいたのでしょうか。
今年度の始めに社長から、「DX化を促進しIoTやAIを活用して競争力を高めていきましょう」という通達がありました。弊社ではExcelやAccessなどのITツールは使っているものの、IoTやAIといったITに関する専門知識を持つ社員はごくわずかだったため、DX化に対して手出しができていない状況でした。また、溶解技術とIT知識の両方に精通した社員もいませんでした。そこで、まずはIT技術を全社的に取り入れていくための土台を作る必要がありました。
また、具体的なところでは、社内向けのIT関連のヘルプデスクを育成することも目的の1つでした。IT化が進む中で、社内でもIT関連の質問や要望は増えています。現在、IT担当は1名いるのですが、他の社員もIT知識を身に付けることで、その方を補佐できるようにしていきたいと考えています。そこで今回、ITリテラシー研修を依頼させていただきました。
ITリテラシー研修についてインターネット・アカデミーを選んだ理由
カスタマイズ性とコストパフォーマンスの高さが決め手
― インターネット・アカデミーを研修先にお選びいただいた理由をお聞かせください。
理由は大きく2つあります。1点目は、研修内容をカスタマイズできるところです。どの研修機関も基本的にパッケージで研修を提供していますが、パッケージだと私たちの要望と合わないところがどうしても出てきてしまうので、満足度の高い研修の実施が難しいのではないかと感じていました。それに対して、インターネット・アカデミーは私たちの課題や環境に合わせて、研修内容をカスタマイズできるので、より満足度の高い研修を実現できるのではないかと考えました。
2点目は、コストパフォーマンスの高さです。オリジナルのカリキュラムを使用することに加え、要望に合わせて内容をカスタマイズすると費用がかさんでしまうことが多いですが、インターネット・アカデミーはほかの研修機関に比べてコストパフォーマンスが高かったので、選ばせていただきました。
― 実際に研修を受けてみていかがでしたか。
今回は2日間、計9時間の研修で、Zoomによるオンラインで実施していただきました。参加者の年齢は20~40代まで幅広く、担当する業務もさまざまでしたが、「ITについて体系的にわかりやすく教えていただけて勉強になった」と好評でした。私も参加したのですが、講師の方々のITスキルは高く、こちらの質問に真摯に答えてくださり安心して受講できました。
研修の効果と今後
IT知識を実務に活用し、DXで競争力強化を目指す
― 研修の効果はどのように感じていらっしゃいますか。
具体的な成果が出るのはこれからかなと思います。今回の研修で、プログラミング言語にも多種多様なものがあるということを実感することができました。次は、学んだIT知識を私たちの実際の業務にどう活かしていくかが課題ですね。
― 御社の今後のビジョンを教えてください。
今、私たちの進むべきところは業務のDX化です。DX化を実現するには教育が不可欠です。ただ、教育そのものが目的ではありませんから、学んだ新しい知識を実務にどう活かしていくかまで考えなければなりません。今回の研修参加者には、IT知識を私たちの業務とリンクさせ、DX化に向けた効果的な「気づき」を発見してほしいと思っています。そうした「気づき」が、IoTやAI、RPAなどの導入に繋がり、結果として全社的なDX化が進んでいくことを期待しています。
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