障がい者就労の支援NPOがeラーニングを活用し
365日のオンライン学習環境を実現!


NPO法人N3
代表理事 精神科ソーシャルワーカー 足立健史 様
理事 Webクリエイター 安倍真広 様
※写真向かって左より、足立様、安倍様
N3は就労継続支援B型(※1)のサービスを大阪市で提供しているNPO法人。広告事業、音楽事業、福祉事業を柱とし、主に精神障がいのある方で就労が困難な方に、デザインや音楽などのクリエイティブスキルの習得支援や就労支援・フリーランスとしての独立支援の活動を行っている。Web制作実績の一つとして、「大阪府HondaCars」がある。
※1・・・通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行う。
研修データ
- 研修内容
- Webデザイナー育成のための基礎講義(ホームページ制作、Illustrator、Photoshop、UI/UX、動画編集、作品制作)
- 受講者の職種・属性
- 就労を希望するWebデザイン初心者14名
- 研修の目的
- フリーランスのWebデザイナーとして自立できるだけのスキル習得
- 課題
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- Webデザインの基礎が学べる、質の高い教材が必要だが見つからなかった
- 前年まで使用していた研修会社の教材は、更新頻度が低く、最新の技術を学べないことに不満を感じていた
- 解決策
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- インターネット・アカデミーのe-learningシステムを導入
- 受講者がいつでも好きなタイミングで、最新のデザインスキルをオンラインで学習できる環境を整えた
- 効果
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- 受講者は、Webデザインに関する基礎的かつ就労に必要なスキルセットが身についた
- 職員の支援なしで、受講者がクライアントの案件を一人で納品まで完遂できるようになった

就労継続支援を行うNPO法人N3の特長は、Webデザインや音楽といったクリエイティブなスキルの学習支援を通じ、障がいのある方のフリーランスなど多様な働き方を支援している点にある。これまでも、スキルの学習支援の一環としてWebデザイナー育成のための他社教材を利用してきたが、質に満足できず、インターネット・アカデミーに相談。その結果感じた学習支援の手ごたえや感想について、団体代表を含む3名の職員にお話を伺った。
研修実施の経緯
一流のクリエイターを育成するN3にふさわしい教材を

―はじめに、貴団体の事業内容を教えていただけますでしょうか。

N3では、主に精神障がいのある方の就労支援を行っています。この事業を始めたのは、障がい者に対して内職中心の就労支援を行う事業者や障がい者の雇用契約を推進する事業者が多く、雇用契約に基づく就労が困難な方への支援のあり方に疑問を持ち、フリーランスなど多様な働き方を推進するため、ハイレベルなクリエイティブスキルの学習支援を実施したいと考えたからです。

当時、Webクリエイターとして数多くの制作を手がけその作品が高く評価されていた安倍さんや声楽家として活動していた私たちに事業への参画を要請されました。NPOを立ち上げたた足立さんから「一流のフリーランスを養成するためには一流のフリーランスの支援が必要」との強い思いを受け、NPOのビジョンに賛同したフリーランスが集結しました。
― 今回、どのような経緯で研修を実施することになったのでしょうか。

障がいのある方がフリーランスとして活躍するための学習環境として、去年までは他社の教材をベースに研修を行っていました。しかし、その教材は更新頻度が少なく、私たちのニーズに適わなかったため、新しい教材を提供してくれる会社を探していました。
最新の内容かつ、質の高い教材をと探していた中で、インターネット・アカデミーであれば動画を使ったe-learning教材とデジタルテキストの教材を提供していることを知りました。実際に教材をチェックさせてもらうと、内容もよく、更新頻度も高かったので、最良の選択肢ではないかと感じ、インターネット・アカデミーの教材を利用することにしました。
インターネット・アカデミーを選んだ理由
多様な学習ニーズに応える教材で、受講者も満足

― インターネット・アカデミーをお選びいただいた決め手は何でしょうか。

決め手は次の2点でした。まず営業担当の方とのコミュニケーションです。購入して終わりではないので、継続してしっかりサポートしてくださる窓口が必要と考えました。担当の方は非常に丁寧なやりとりをして下さり、教材の中身の確認から業務提携にあたっての交渉など、計20回ほどやりとりをさせていただきました。こちらの要望も丁寧に聞いてくださり、誠実なコミュニケーションを取っていただけたのが、インターネット・アカデミーにお願いした決め手でした。
2点目は、インターネット・アカデミーの母体がWeb制作会社だという点です。コンテンツが最新のもので、必要な改定を随時行っており、教材の鮮度が高い点がとても魅力的でした。また学習方法も多様で、動画だけでなくテキスト教材もあり、多様な学習ニーズに応えられる点も魅力でした。
― 研修への期待や、教材を使った受講者からの評判はいかがでしたか。

研修に期待していたことは、インターネット・アカデミーの教材を使って受講者が学習したのち、Webデザイナーとして独り立ちできるレベルになるということです。実施後、受講した登録者に話を聞いたところ、「Webデザイン初心者でもわかりやすく学ぶことができた」と評価は非常に高かったです。

受講された登録者の方々は、e-learningの動画教材を視聴してからテキストで復習をするなど、うまく教材を組み合わせて自分のペースで受講を進めておられます。また、365日、いつでも受講者が好きな時にオンラインで学習できる環境も、満足度の高さに繋がっています。
研修の効果と今後
デザインの力でノーマライゼーション社会を実現したい

― 職員の方の目線から見て、研修の効果をどのように感じていらっしゃいますか。

研修後、おかげ様で受講生がクライアントのWebサイトのリニューアル案件を請け負い、デザイン案をほぼ一人で完成させるレベルにまで至りました。従来は職員の支援がなければ進められなかった作業も、受講生だけでコーディング~納品まで完遂できるなど、早くも研修の効果が現れています。

今回、職員である私もインターネット・アカデミーの教材を使って学ばせていただき、自分一人で動画編集ができるようになりました。音楽のレッスンもオンラインニーズが増えている中で、動画を使ってレッスンができるレベルまで上達できたことがすごく嬉しかったです。
― 最後に貴団体の目指しているビジョンを教えてください。

事業を開始した2008年以来、障がいのある方がフリーランスなど多様な働き方を支援する活動を行ってきました。私たちのノーマライゼーションへの取り組みは、社会的課題を経済活動を通じて改善しようとする試みです。私たちは障がいのあるクリエイターのスキルアップを支援し、そのスキルをもって高い品質のサービスを提供し、その対価として得られる売上は、そのすべてが障がいのあるクリエイターの支援に充てられます。スキルアップによりクライアントの評価が高まれば売上が拡大しさらなるスキルアップにつながります。私たちは就労支援のその先の、よりよい社会の実現を見据えて、支援活動を引き続き行ってまいります。

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