アドビの若手人材育成における
基礎トレーニングの重要性
アドビ 株式会社Regional Head of Digital Strategy Group
シニアマネージャー
祖谷考克 様
Adobe(アドビ)は、1982年に米国カリフォルニア州サンノゼで創業した世界的なソフトウェアメーカーである。PhotoshopやIllustrator、InDesignといったクリエイティブ活動において必携のソフトを多数生み出し、世界中に卓越した「デジタルエクスペリエンス(デジタル体験)」を提供し続けている。
日本法人であるアドビ 株式会社では近年、ポテンシャルある若手人材の採用と育成に力を入れ始めている。その育成に際し、プログラミング研修をインターネット・アカデミーに依頼。経験豊富なプロフェッショナル人材が集う同社が、若手人材の採用に力を入れ始めた経緯と意図とは。デジタル ストラテジー グループ本部長を務めつつ、今回の若手人材採用・育成の責任も負う祖谷 考克氏から、お話を伺った。
教育業界唯一のW3Cメンバーだから
得られた信頼感
若手採用プログラム「フューチャー スターズ プログラム」で採用した人材の育成にあたり、プログラミングスキル習得のための研修を外部機関に依頼しようというのが、今回の研修企画の発端でした。
従来、アドビ日本法人における人材採用は基本的にプロフェッショナル人材を対象としていました。新卒採用の枠は狭く、サービス部門においては過去に一度も採用がなかったほどです。しかし、プロフェッショナル採用だとどうしても平均年齢が高くなってしまうため、若い感性も取り入れるべく企画したのがこの「フューチャー
スターズ プログラム」でした。この取り組みは、まだキャリアを積んでいなくても、トレーニングを通じて十分成長することが見込めそうなポテンシャルある若い人材を積極的に採用しようという意図がありました。
採用後の育成については、社内でトレーナーやメンターをつけて一から教えることも検討しましたが、我々はデジタル体験によるビジネス変革を支援するプロフェッショナルではあっても、プログラミング言語を教えるということに関しては専門家ではありません。
色々な知識や経験を伝授することはできても、それらを体系的に漏れなく被りなく短期間で教えられるかというと、その経験はありませんし、何より全員が顧客のプロジェクトに多くの時間を割いているので、基本的に初期教育に専任するわけにもいきません。
そういう背景もあって、研修をインターネット・アカデミーに依頼することにしたのです。 それはもうほぼ決め打ちでした。教育業界で唯一のW3Cメンバーであったこと、というのが大きいですね。我々も、コンサルティングサービスを提供するにあたり、本質を理解しているか否かがデリバリーの品質に大きく関わると身をもって感じているのです。だからこそ、IT研修を依頼するにあたり、インターネット・アカデミーがW3Cメンバーであるとか、各種認定校であるといったことからくる安心感や信頼感はとても大きかったです。
「教育業界唯一のW3Cメンバー」について 認定校についてスキルセットに差がある中
受講者全員がプログラミングを
書けるように
研修を実施するにあたり、インターネット・アカデミーのコンサルタントの方が一緒に研修内容を企画してくださったのはすごく助かりました。どんな研修プログラムであれば、その後プロフェッショナル人材としていち早く活躍できるようになるか、自分たちでは見えにくい部分を指摘し、親身になって相談に乗って下さいました。私から研修の内容としてお願いさせていただいたことは、Java、JavaScript、データベース、そしてWebの基本知識は一通り抑えて教えてほしいということと、プロフェッショナルに求められる知識を高いレベルで提供してほしいということでした。受講者によってスキルセットにばらつきがある中で、初心者に合わせないでほしいとも伝えていたので、受講したメンバーによってはついていくのが大変だったと思います。
しかし、受講者からは、わかりやすかったという声とともに、プログラミングを自分で行う実践演習が組まれていたおかげで、吸収した知識を定着させることができたという感想がたくさん聞こえてきました。
実際、受講者全員がJavaをそつなく使いこなせるようになっていましたし、研修終了後の
OJTでも好評でした。ポテンシャルが認められて、今までは新卒が入ったことがない部署への配属が検討されている社員もいます。求めていた通り、ベースラインをしっかりと作って頂きました。
プロフェッショナルの第一歩は
基礎のトレーニングから
基礎を身に着けるということは、プロフェッショナルの第一歩だと考えています。アドビのコンサルタントやセールスとしてお客様の成功をサポートするためには、誰よりもアドビの製品のことを知っているべきですし、お客様の悩みに対してどんなことを聞かれても答えられるスキルを持っているべきです。時に分からないことが出てきたときには、分かっているフリをするのではなく、どうやったらそれが分かるようになるのか即時に判断できることが大事で、その大前提というのが基礎知識なのではないでしょうか。
家と一緒で、土台がしっかりしていないと立派な家は建ちません。最初の大事なベーシックなトレーニングにおいて、中途半端であったり、あいまいな理解のままであったり、本質が分からないまま表面だけ理解するというのは、プロフェッショナルの道を行こうとするうえで好ましくありません。そういった思いが、今回の若手社員向けのプログラミング研修をインターネット・アカデミーに依頼し、スパルタでもしっかりと基礎を叩き込んでもらいたいとお願いをした理由につながっています。
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