IT業界2大メディア企業が
求める新入社員像

オールアバウト(株) 柏原浩志様

株式会社オールアバウトが運営する総合情報サイト「All About」は、専門家ならではの知識や知恵でユーザーの疑問に応え、利用者は1,800万人以上を誇る。また、専門家にとってもパーソナルブランディングの場としてもなくてはならない存在。

アイティメディア(株) 浦野平也様

IT系情報サイト大手の「ITmedia」を運営するアイティメディア株式会社。インターネットメディアのプロフェッショナルとして、専門性・信頼性の高い情報を社会に提供。常にイノベーティブなメディア企業を目指し、新しい領域にチャレンジし続ける。

ともに大規模な情報提供サイトを運営するオールアバウトとアイティメディア。両社は、インターネット・アカデミーにて合同の新入社員研修を実施しました。インターネットメディアの第一線を駆ける両社の今後を担う新入社員を、どのように教育していくのか。変化の激しいIT業界で金の卵を育て続けてきた、両社の人事担当者にお話を伺いました。

会社の敷いたレールに沿っていれば
キャリアが保証される時代ではない

―まず、新入社員の育成における展望をお聞かせください。

柏原さん

新入社員の育成にあたって、まず私が思うのは「会社の敷いたレールに沿っていれば、キャリアが保証される時代ではない」ということです。だから新人研修で「いつまでにこういうスキルを身につけてください」と細かく指示を与えるのは、少し違うと思うんですよね。

浦野さん

国や企業に依存して生き残れる時代でもないし、「いかに個として強くなれるか」を常にコンセプトにしています。ですから、柏原さんがおっしゃったように、会社が用意したマニュアルに沿って新人を育成するというのは、あまり意味がなくなってきているのではないかと思っています。

一方で、最低限のビジネスマナーや社会人としての心構えは、なるべく早い段階で身につけさせたいと考えています。そして、そこから先のキャリア形成は個々に任せていきたい。

柏原さん

そうですね。会社が「あれをやりなさい、これをやりなさい」いう育成プログラムは、本人たちの成長意欲を妨げてしまう可能性があるので、なるべくそうはしたくない。

もうひとつ私が感じているのは、閉じた発想ではその後のキャリア展開がうまくいかないだろう、ということです。市場に目を向けて、自分自身の価値を 高めていく視点を身につけて欲しいと考えています。その点では今回の新人研修は、いくつかの会社と合同で行ったので非常に価値のあるものでした。

営業職や企画職にも
技術的な知識が必要になってきた

―研修の目的はどのようなことだったのでしょうか?

柏原さん

実は、弊社はITリテラシーの研修は初めてなんです。従来はビジネスマナーの研修が中心だったのですが、今の時代、営業をするにしても編集を担当するにしても、相乗効果がある知識を身につけて欲しいという思いが強くなってきていました。

営業職や企画職であっても、インターネットの最低限の仕組み、たとえばHTML基本 知識などを知っていたほうが良い。ですから新入社員には、今後どのような仕事をするにせよ、基礎的なITの知識は身につけさせたいと考えていました。ちょ うどその時、インターネット・アカデミーから研修の提案をいただきました。

浦野さん

弊社も同じで「技術的な知識がない人は、営業もコンテンツ編集もむずかしい」という感覚がすごく顕著になってきています。その点が、研修に参加した背景ですね。

たとえば、昔はデザイナーといえばデザインができる人のことを指していたと思うのですが、弊社でWebデザイナーと呼ばれる人のほとんどはプログラムもできます。求められているものは日々変わってきていますし、より高度になってきています。

そして、その基礎を身につけるために今回のようなITリテラシー研修を最初にやるということは、正しかったと思っています。

柏原さん

今回の研修内容は、新人だけでなく2~3年目の社員に聞かせても、新しい発見がかなりあると思いますね。

同じような業種、同じような規模の企業と合同で
グループワークができたことは非常に価値があった

―ちなみに、研修はどのような内容だったのでしょうか。

浦野さん

大きく分けて2つありました。1つはWebリテラシー研修。インターネットビジネスの基礎的な内容です。

2つめはWebマーケティング研修。こちらはグループワークを行い、ターゲティングからメディア戦略、ユーザーテスト、アクセス解析など、Webを使って集客を行うにはどこに着目してどのように対策を立てればよいのかをチームで話し合いました。

実際にWebの現場で使われている手法を教えていただいたので、今後の仕事で使うイメージがはっきりと見えました。

ITリテラシー研修について Web&デジタルマーケティング研修について

柏原さん

チームは他社と合同の3~4名くらいでした。アイティメディアさんのように、同じような業種、同じような規模の企業と合同でグループワークができたことは、非常に価値のあることだったと考えています。グループワークというのは、自分達で考えて答えを導いていくので、まさに弊社のかかげる「自家発電型の人間」になるための第一歩になったと思います。

浦野さん

確かにそれは大きな収穫ですね。弊社としては、研修内容のカスタマイズができた点もインターネット・アカデミーを選んだ理由です。どこでも通用するようなありきたりの内容ではなく、弊社のニーズに合わせた内容にしていただだいたので、非常に有意義な研修となりました。

他社の社員の考え方や別の
価値観を間近で感じ
人脈という
財産が増えた

―研修の成果はいかがでしたか?

浦野さん

IT技術に関するすそ野は広くなっている、という気がします。ツールやサービスを使っている人たちは多い。ただ、技術的にコアな部分まで学習している人はそれほど多くないように感じますね。

柏原さん

twitterやfacebookを使いこなしている世代なので、一昔前の学生と比べるとそうしたツールへの抵抗感はない。ただし、プログラムが書けるかというと、話は別ですね。要するにITの表層的なところだけ理解しているという感じです。

浦野さん

情報学部系の学生も増えてきているので、プログラムに触れたことがある人は増えているかもしれませんね。

あと、私が文系の大学で講演をしたときに「今後はプログラムをやっておいた方がいい」という話をしたら、やけに学生の心に響いていたようです。文系の学生の中にも「これからの時代、プログラムなどのITのスキルがあった方がキャリアアップをしやすいのでは」という感覚は少なからず広がっているんだな、と実感しました。これは予想外のことでしたね。すごく新鮮でした。

柏原さん

たしかに企業の視点から見ても、営業や企画だけではなくシステムまで構築できる人は魅力的、という感覚は大きくなっているのではないでしょうか。

企画だけでは、これからの時代を生き残れない。プロトタイプまでスピーディーに作れるくらいでないと、人より一歩前を行くことは難しいと思いますね。とくにIT業界の激しい競争の中では、スピードが重要ですから。

浦野さん

そうそう。たしか研修の場でアカウントを交換していましたよね。

柏原さん

なんでも夜中までチャットでコミュニケーションをしているとか。でも、そういう社外での仮想同期のようなものを作ることができればおもしろいですね。定期的に会って、お互いの成長を実感したり、刺激を与え合ったりできたらいいですよね。そこからまた、人脈を広げたりもできそうですし。

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