医療系業務支援システムの内製化対応研修で
月数百万円の外注費削減に成功


オリンパス株式会社
R&D・QARA機能担当タレントマネジメント
ICTソフトウェア機能担当/HRビジネスパートナー
マネージャー 玉澤康至 様
R&D機能医療ネットワーク開発 佐藤智憲 様
オリンパス株式会社は、2019年に創立100周年を迎えた光学機器・電子機器メーカーである。医療事業・科学事業・映像事業の3つの分野で事業を展開。消化器内視鏡分野のシェアは世界市場で70%以上を占めるなど、医療用の光学機器分野では世界最大手企業である。
研修データ
- 研修内容
- Webアプリケーション開発研修およびデバックサポート研修
- 受講者の職種・属性
- 社内のJavaエンジニアおよびUIデザイナー8名
- 研修の目的
- 社員の技術の幅を広げると同時にWebシステム開発の内製化の実現
- 課題
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- ベンダー企業に依頼していた医療系業務支援システムの外注費の負担が大きい
- システムの内製化にあたり、社員のWebスキル不足
- 外注頼みのため、システムの柔軟な機能改善ができず無駄に時間がかかっている
- 解決策
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- 受講者のレベルに合わせたカリキュラムのカスタマイズ
- スキルアップ研修の後に内製化実現のためのデバックサポート研修の実施
- 効果
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- 受講者が自発的に学び、Webの知識と技術の習得をすることができた
- 目標だった内製化を実現し、月間数百万円の外注費の削減を実現
医療用の光学機器や顕微鏡分野で世界最大手を誇るオリンパス株式会社は、デスクトップアプリケーションからWebアプリケーションへシステム開発への移行をするにあたり、外注からの脱却と内製化を決断し、研修をインターネット・アカデミーに依頼した。その背景と研修の感想を、HR部門のマネージャーを務める玉澤様と医療ネットワークシステム開発の現場に立つ佐藤様からお話を伺った。
研修実施の経緯
Web技術へのスキルチェンジ+内製化を考え研修を依頼

―まずは、研修を実施するに至った経緯を教えて頂けますでしょうか。

私がいる部署は、オリンパスの製品に入っているソフトウェアを開発している部門で、一部を外部の企業に委託している状況でした。社内ではもともと組み込み系の開発が多くハードの分野に関しては強いのですが、一方でHTMLやCSS、JavaScriptといったWebの知識が弱いという課題があったこと、さらにはWebアプリケーション開発をする上で社内デザイナーと外注先とのやり取りがあまりにも多く効率が悪かったので、内製化できる体制を作ろうという声があがったのが発端でした。

ソフトウェア開発をする上で、オリンパスのお客様にとって使いやすい製品と考えていくと、今の時代どうしてもWeb技術の知識が必要だということは常々感じていました。さらに、そのノウハウを社内で蓄積していきたかったので、研修と内製化に踏み切ることにしたのです。
―インターネット・アカデミーへは、時期をずらして2種類の研修のご依頼をいただいておりますが、その経緯についても教えてください。

Web開発の内製化を目的として据えて、最初の実施が社内のJavaエンジニアとUIデザイナーのスキルアップ研修でした。その後、正式に内製化に切り替えるというタイミングで、不具合が起きた時のためのサポートを求めてデバックサポートの研修をお願いしました。そのタイミングでは、インターネット・アカデミーの研修に満足していたので他社検討は全くしませんでした。
インターネット・アカデミーを選んだ理由
研修に+αでコーチングまで任せられることが魅力

―インターネット・アカデミーを研修先にお選びいただいた理由を教えて頂けますか?

インターネット・アカデミーは検索で見つけました。複数の研修機関を候補にあげていましたが、私達が使用している技術がマイナーだったためなかなか対応していただける会社がない中、インターネット・アカデミーは当該技術の知識もあり研修実施が可能であるとはっきり返答をして頂けました。また、細かくヒアリングしていただき、我々の要望も満たせそうだと感じて依頼をすることに決めました。

研修で終わりではなく、プラスアルファでデバッグ作業の仕方を教えて頂けるなど、その後のコーチングまでやって頂けるという点も大きな魅力でした。
また、「実践」と謳っている研修機関は多いのですが、その「実践」って、教材で扱っているものを作る上での「実践」であることがほとんどですよね。でも、今回はオリンパスのシステムや使用しているプログラムを見て頂いた上で、適切な研修カリキュラムを用意して頂いたので、本当の意味での「実践」的な研修だったと感じています。
―受講された方々の様子はいかがでしたでしょうか?

研修初日に、講師の方が受講者に「HTMLのタグをいくつ書けますか?」と質問してくださったのですが1つも書けないメンバーもいて。その事実に私は愕然としたのですが、そのことを踏まえて講師の方は臨機応変に講義のレベルを受講者に合わせて下さっていました。

そんな状況だったの?講師の力は偉大だね...。

自社内で研修をやっていたら大変なことになっていたと思います。受講者側からも、なんだかんだ楽しいという声が聞こえてきていました。研修を実施した時期はプロジェクトの進行上忙しい時期だった上、レベル上げのために講師の方から宿題を大量に出して頂いていたのですが、それでも自発的に、楽しみながら取り組んでいたのでこちらとしては良かったと感じています。
初回の研修の評判を聞きつけて、上司に掛け合って途中から研修参加の権利を勝ち取った社員もいたくらいです。
―御社内には積極的に学ぼうとされる方々が多いということですね。

流行の技術、新しい技術に対して、興味がある人はもともと多いと思います。研修の企画側としても、受講者自らがやりたいという意思を持ち必要な知識を自ら取得してほしいという思いがありました。また、研修は学校の授業ではないよという意図を込めて、自分がなりたい理想像に繋がることを教えてもらって下さいねということは伝えていました。

いわゆるバックキャスティングですね。講師への質問というと、今分からない疑問など細かい質問をしがちですが、理想の状況を思い描いたら聞くべきことってたくさんありますから、それを考えて受講するようにと玉澤とは話をしていました。

研修の効果と今後
特定の人材を育成するのではなく、Web技術を共通言語に
―研修の効果はどのように感じていますか?

スキルアップ研修の後は、今まで外部に投げないとできなかったことが、自分たちで簡単に出来るようになっていました。また、デザイナーとエンジニアの間のコミュニケーションにも課題があったのですが、そこがスムーズで円滑になりました。

技術が分かるようになるというだけで、大きな変化だよね。外注向けのコストも月間数百万円の規模で削減することができました。
―今後社内にどのような人材を増やしていきたいとお考えでいらっしゃいますか。

現場の視点でいくと、Webについて現場経験がない人が圧倒的に多いので、今後さらにWebの内製化に対応できる人材を増やしていきたいです。世の中の動きとしてシステム開発のWeb化は避けられませんから。外部委託を否定するつもりはないのですが、お客様の前に出すときにオリンパスの名前で出るものは、内部の人間が出来るだけ絡んでおいた方がいいと思っています。顧客設定や製品・サービスに対する思いは、外部にはなかなか伝わりづらいものですしね。

世の中がDX(デジタルトランスフォーメーション)の時代であることを考えたら、Webという技術は全社員ある程度知っておいた方がいいと思っています。共通言語としてインターネットの知識があれば、コミュニケーションが円滑になることを今回の研修で実感しました。そのため、どういう人材を、というよりはWebの技術は当たり前の知識として会社全体に根付かせるようにしていきたいですね。

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