大規模WebERPで成長するSIerのシステムインテグレータ
C#を新入社員研修で学習し即戦力エンジニアを育成
株式会社システムインテグレータ エンタープライズ開発本部 開発4部 ご担当者様
「時間を与えるソフトウェアを創り続ける」をミッションに、お客様の業務を効率化する自社ソフトウェアの開発・提供を行っている。事業の幅は広く、ERP(GRANDIT)、データベース開発ツール(ObjectBrowser)、プロジェクト管理ツール(OBPM Neo)など主力事業に加え、新規にAI事業も行っている。「社員全員が一流の技術者」をビジョンに掲げ、主体的に学ぶ社員を後押しすべく、オンライン学習プラットフォームの導入のほか、階層別のビジネス・技術研修、キャリア教育も実践している。社員が講師を務める社内勉強会も開催され、学んだことを社員全員で共有し高めあう文化が根付いている。
研修データ
- 研修内容
- 新入社員向けC#エンジニア育成研修(HTML/CSS/JS、データベース、C#、Git/GitHub、ASP.NET、システム開発演習)
- 受講者
- プログラミング未経験者を中心とした新入社員 15人
- 研修の目的
- プログラミングに加え、データベースや各開発工程の知識を学習し、経験する。
- 課題
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- 採用数の増加や講師担当社員にかかる負荷などがあり、社内で新入社員研修を実施することが難しくなった。
- 解決策
-
- オリジナル研修や内容のカスタマイズに柔軟に対応できるインターネット・アカデミーへ研修を依頼
- 打ち合わせを重ね、自社の希望に過不足ない形の研修カリキュラムを作成
- 成果
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- 自社で必要なスキルや知識の基礎を身につけられた。
- 開発演習でチームでの開発を行い、実際の開発工程を経験できた。
システムインテグレータは社員が主体的に学ぶ文化が根付いている企業で、社員が講師を務める社内勉強会なども開催されている。新入社員研修も社内で内製していたが、新入社員の増加や担当社員の負担もあり、外部へ依頼するようになった。自社でできる内容は自社で行い、研修で学んでほしいことを過不足なく伝える研修をインターネット・アカデミーへ依頼した。実施の経緯や感想をご担当の方へ伺った。
研修実施の経緯
2か月でエンジニアの基礎を身につける新入社員研修
研修会社へ委託して講師担当社員の負担を解決へ
― 業務内容をお聞かせください。
所属するERP事業部製品開発部では日本の商習慣に合った統合基幹システム(ERPパッケージ)「GRANDIT」に、お客様ごとの目的に合わせた機能を追加するアドオンモジュールやオプション製品の開発・保守を行っています。私はチームのマネージャーとして、開発の全体的なコントロールや保守サポートの取りまとめを行うとともに、社員の教育や育成管理も任されています。
― 社員の教育についてどのような課題を感じていたのでしょうか。
当社では新入社員研修は内製で実施していました。その時、課題としてあったのが講師を担当する社員への負荷の高さです。また、講師によって伝えられる知識の量や分かりやすさなどが異なるという講師スキルの差や、講師担当の本来の業務を別途補う必要がある点も課題でした。様々な課題がある中で新卒の採用人数を増やしたことも重なり、外注するようになりました。
インターネット・アカデミーを選んだ理由
プログラミングやデータベースの知識や開発工程の経験
必要な要素だけを精選したオリジナルカリキュラムを作成
― 今回はどのような研修をご希望されていたのでしょうか。
研修カリキュラムの柔軟性です。弊社が取り扱っている「GRANDIT」は規模が非常に大きく、プログラミングの知識に加え、データベースや各開発工程の知識や経験も身につけてもらいたい要素です。弊社が研修で期待する複数の要素を過不足なく新人が身につけられる内容、加えて弊社ではなかなか教えられない、講師の方自身の経験や知見なども学べる内容を考えていました。このような希望を踏まえると、オープン講座では必要な要素を十分に学ぶということは難しく、必然的にオリジナル研修になり、費用もかかります。そのため人材開発助成金に対応していることも重要でした。
― インターネット・アカデミーを研修先にお選びいただいた理由をお聞かせください。
インターネット・アカデミーは、既存の研修カリキュラムの組み合わせによるカスタマイズだけでなく、不足している部分は新規カリキュラムを組み立てることで過不足のない研修プランをご提案いただけました。
新入社員の多くはプログラミング未経験者ですが、HTMLやCSS,JSから学習し、当社の業務に不可欠なC#やASP.NETまでを約2か月で学んでいただきます。研修の具体的な内容は打ち合わせを何回か行い、できる限り要望等をお伝えさせていただきました。最終的に1ヶ月ぐらいでカリキュラムが完成しました。
研修の成果と今後
開発演習は同期のつながりが深まり帰属意識も高まった
将来は業務を通し主体的に学ぶ進むエンジニアへ
―研修の感想をお聞かせください。
研修最後の開発演習ではチームに分かれて成果物を作成するという取り組みを行いました。このカリキュラムは要件定義から結合テストまでシステム開発にかかる一連の工程を経験でき、実際の開発プロジェクトでも役立つと思います。プログラミング経験のある受講生から「学生時代にチーム制作をしたことがなかったので、勉強になった」という感想もありました。同期の絆が強く形成されて帰属意識を高めることにも繋がったと思います。
各グループが開発したシステムはデリバリーシステム、新入社員のエントリーページ、社員向けのグルメナビゲーション。グルメナビゲーションは本社周辺のレストラン情報をまとめたシステムアプリのようなものです。どのチームもシステム開発はもちろん、デザインレイアウトにもこだわりが見られ、2か月間の研修でしっかり成長できていると思いました。
当社が取り扱っているプロダクトは非常に規模が大きく、1つのプログラムで数千行から機能によっては万を超えることもあるようなコード量で、処理が実装されています。1000を超えるテーブルを持つERPシステムもあります。最初は面食らう人も多いですが、研修中に「見たことがある」や「習ったことがある」というのが安心感に繋がっていけばと思います。
―受講者に対する将来への期待について教えてください。
全体での研修を終えてから、新人たちは各部署で取り扱うプロダクトの研修に取り組み、それを終えるとOJTとしてプロジェクトに任命されます。OJTの内容はプロジェクトや人によって様々ですが、全員がOJTを実施する段階まで進んでいます。しっかりと経験を積み、次の新人を迎える頃には先輩として彼らをフォローしていただきたいです。
今回の新人研修で学んだことはIT技術者としてとても重要な下地を作る部分です。すぐに効果が発揮されるようなものではなく、実務を経験することで改めて見えてくることもあると思うので、適宜振り返りやフォロー面談を行っています。当社にはローテーション希望プログラムもあり、社員の要望になるべく添うようにしています。希望の業務に携わることで、当社の文化のひとつである「主体的な学び」へとつなげていただければと思います。
受講生のコメントの一部
- C#大変わかりやすかったです。釣りゲーム作成の課題で理解を深められたと思います。
- 他メンバーが作成した画面に上手く遷移できたときの喜びはすごかったです。チームで作っている感覚を味わえました。
- 抽象的な質問にもわかりやすく答えていただきありがとうございました。エラーの意味が分からない時も一緒に考えて解決していただき勉強になりました。
- 最初はわからないことだらけで不安になりましたが、少しずつ成長が実感できてきました。エラーが起きた時やわからないことを個別に聞いて丁寧に教えてくれてありがとうございました。
※一部抜粋
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